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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻3号

1984年03月発行

文献概要

新薬情報

シスプラチン(cis-platinum)—商品名:ランダ注Randa〔日本化薬〕—制癌剤

著者: 水島裕1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学・第1内科

ページ範囲:P.546 - P.547

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概略
 シスプラチンは白金化合物で,ユニークな制癌剤であり,これまでのどの制癌剤とも異なった構造,異なった性質をもち,しかも強力な効果を有する.白金化合物に,抗菌作用,抗リウマチ作用などのあることが知られていたが,1960年代,大腸菌の分裂増殖をシスプラチンが抑制し,これが主としてDNA合成による作用であることが見出され,次第に悪性腫瘍の治療薬として研究が進んだ.シスプラチンは,すでに米国やヨーロッパ各国で市販され,副作用の多いことに問題はあるが,強力な抗悪性腫瘍剤として認められ,最近の制癌剤の中では,その効果が強いことで画期的なものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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