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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻4号

1984年04月発行

文献概要

今月の主題 気管支喘息—病態から治療まで 急性発作

吸入療法

著者: 鶴谷秀人1

所属機関: 1国立療養所南福岡病院・臨床研究部呼吸器科

ページ範囲:P.644 - P.646

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吸入療法の種類,器具,薬剤
 吸入療法には,酸素療法と,水,生食水あるいは薬剤をエロゾル(aerosol)にして気道内に投与するエロゾル療法とがあり,エロゾル療法は吸入気の加湿,気道清浄化の補助,薬剤の配達の3つの目的をもっている.気管支喘息の急性発作に対する吸入療法は,薬剤の配達を目的とするエロゾル療法が中心である.
 吸入に用いる器具は,ジェット式ネブライザーとウルトラソニックネブライザーの2つが主なものである.前者はゴム球を手で加圧するハンドネブライザー(手動式加圧噴霧器),可溶性の薬剤とFreonガスとを小型耐圧ボンベに封入したハンドスプレー(定量式噴霧器--metered aerosol),IPPBやコンプレッサーによるもの,などの加圧式であり,ジェット気流の速度,バッフルの使用,主流式,副流式などの工夫がなされている.後者は電動式であり,エロゾルの粒子が0.3〜3μの大きさでそろっており,密度も濃くて末梢気道や肺胞壁への到達,沈着もよい1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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