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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻5号

1984年05月発行

文献概要

今月の主題 酸塩基平衡の異常 病態生理

代謝性の異常—代謝性アシドーシス

著者: 大塚洋久1

所属機関: 1北里大学医学部・内科

ページ範囲:P.792 - P.794

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代謝性アシドーシスとは
 代謝性アシドーシス患者の血液は,健常人の血液に固定酸を加えたのに相当する酸塩基平衡の異常を呈している.その異常は一次性障害として現われる.CO2分圧を変動させるだけでは同じ状態を作り出すことはできない.CO2分圧の変動はCO2平衡直線上での移動に相当するが,代謝性アシドーシス患者と健常者のCO2平衡直線は交点を持たない(図1).
 図1はpH,血清重炭酸イオン濃度を横軸,縦軸とするDavenportのダイアグラムである1).Henderson量Hasselbalchの式から算出したCO2分圧の等価線を点線で示してある.健常人と代謝性アシドーシス患者の血液のCO2平衡直線を示すのが左上方から右下方に向う2本の直線である.直線の勾配は血色素量に依存しており,血色素量が等しいときは2本の直線はほぼ平行である.固定酸を加えることにより,CO2平衡直線は下方に平行移動する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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