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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻5号

1984年05月発行

今月の主題 酸塩基平衡の異常

臨床での酸塩基平衡異常

消化器疾患

著者: 和田信昭1

所属機関: 1帝京大学医学部・第2外科

ページ範囲:P.840 - P.841

文献概要

 消化器疾患における酸塩基平衡異常は,概して消化液の喪失によるもので,一般に胃液喪失が主であればアルカローシスを,腸液喪失が主であればアシドーシスを生じる.そしてその際には,細胞外液量の減少とカリウム喪失を伴っているのが通例である.嘔吐や下痢は日常しばしば遭遇する事態であるが,それによって酸塩基平衡異常が生じるか否かは,主に消化液喪失の速度と量とにより左右されると同時に,腎・肺機能や,併存する病態(糖尿病,敗血症,ショックなど),またすでに行われた治療(輸液,利尿剤など)の影響を受ける.臨床上問題となるのは後者を伴う場合のほうが多く,総合的評価が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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