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今月の主題 酸塩基平衡の異常 臨床での酸塩基平衡異常
内分泌疾患による電解質,酸塩基平衡の異常(糖尿病を除く)
著者: 木村哲1
所属機関: 1国立がんセンター研究所・内分泌部生理研究室
ページ範囲:P.850 - P.852
文献購入ページに移動 内分泌疾患は,しばしば水・電解質の代謝異常を伴い,特徴的な症状を呈する.尿崩症による多飲・多尿と脱水,原発性アルドステロン症における低カリウム血症,代謝性アルカローシスおよび,これらによる筋力低下,テタニー,副甲状腺機能低下症における低カルシウム血症とテタニーなどがその代表的な例である.しかし,これらの疾患のようにそれが主症状とならないまでも,内分泌疾患には種々の電解質代謝異常,酸塩基平衡の障害が存在することが多いので,この点に気をつければ,ちょっとした症状や検査値の異常から内分泌疾患の存在を疑うことができ,とかく見逃がされやすい内分泌疾患を的確に診断できることになる.紙数の制限もあり詳細は割愛し,基本的な部分のみの記載としたが,日常の診療に利用していただきたい.
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