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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻6号

1984年06月発行

今月の主題 糖尿病診療の実際

境界領域

糖尿病妊婦の管理

著者: 穴沢園子1

所属機関: 1東京都済生会中央病院・内科

ページ範囲:P.1036 - P.1037

文献概要

 糖尿病患者が妊娠すると糖尿病の治療が適切に行われていない場合,母体には①血糖調整の悪化,②流産,早産,死産,③妊娠中毒症,羊水過多症,④糖尿病性細小血管症の増悪,などが起こり易く,児では①巨大児,②妊娠晩期子宮内胎児死亡,③先天奇形,④新生児低血糖,⑤呼吸窮迫症候群,等の頻度が高いことが知られている.近年,血糖の厳密なコントロールと胎児胎盤機能の評価,新生児ケアの進歩により糖尿病妊婦の児の周産期死亡率は低下してきたが,奇形の発生機序の解明と予防やすでに進展した血管合併症を有する母体の対策,など残された問題は大きい.本稿では糖尿病女性が長期予後を損うことなく健康な子どもを出産するためにどのように管理してゆくかについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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