icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina21巻7号

1984年07月発行

文献概要

今月の主題 循環器薬の使い方 心不全

ジギタリスの使い方

著者: 西島宏隆1

所属機関: 1北海道大学医学部・循環器内科

ページ範囲:P.1172 - P.1173

文献購入ページに移動
 ジギタリスは,その陽性変力作用のため古くより心不全の治療に用いられているが,その作用機序は十分な解明がなされていない.しかし,心筋細胞膜内に存在するNa+-K+-ATPaseを介して働くとされ,最終的には細胞内Ca2+濃度を高めることによって陽性変力作用をもたらすとされている.主要強心配糖体のうち3つを表に示した.筆者は使いやすさからもっぱらジゴキシンを使用しており,本稿でもジゴキシンを主にして述べることになるので,lanatoside C,proscillaridin,deslanoside,ouabainについては成書,文献を参照されたい.なお,最近発売になったメチルジゴキシンについては,ジギトキシンと同等のほぼ完全な腸管吸収,しかもジゴキシンとほぼ同等の排泄速度を有するとされ,ジゴキシンと比較して理論的に有利と思われるが,筆者自身比較して使用したことはない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?