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講座 図解病態のしくみ びまん性肺疾患・7
Sleep Apnea Syndrome
著者: 長尾光修1 堀江孝至1
所属機関: 1日本大学医学部・第1内科
ページ範囲:P.1315 - P.1320
文献購入ページに移動 Sleep Apnea Syndromeは,夜間睡眠時に反復して無呼吸発作をきたす症候群であり,近年多くの研究者の注目をあつめ膨大な研究成果が報告されている.この症候群は,しかし,びまん性肺疾患のテーマの中でとりあげることは適当ではないかもしれない.ただ,現在ホットな話題となっており,その理解が必要と思うので今回はSleep Apnea Syndromeをとりあげ,現時点で明らかとなっていることがらをまとめてみた.
睡眠に関連する呼吸器疾患としてすぐ思い出されるのはPickwickian症候群であろう.この症候群の患者は肥満しており傾眠傾向が著しく,痙攣,チアノーゼ,周期性呼吸を認め,二次性多血症,右室肥大,右心不全などがみられる.このような傾眠をはじめとする諸症状は,肺胞低換気に伴う低酸素血症,高炭酸ガス血症の結果として起こると考えられていた,しかし,著しく肥満し傾眠傾向を示す患者でも覚醒時には低酸素血症や高炭酸ガス血症がみられず,また,夜間の無呼吸発作に伴って深い睡眠期が著しく減少している事実が指摘されている.このような事実から昼間みられる傾眠傾向は,夜間十分に深い睡眠がえられていないためであると考えられた.その後肥満と無呼吸との関連について数多くの研究報告が発表されている.その結果,睡眠時の無呼吸発作にとって肥満が必須条件ではないことが明らかとなっている.
睡眠に関連する呼吸器疾患としてすぐ思い出されるのはPickwickian症候群であろう.この症候群の患者は肥満しており傾眠傾向が著しく,痙攣,チアノーゼ,周期性呼吸を認め,二次性多血症,右室肥大,右心不全などがみられる.このような傾眠をはじめとする諸症状は,肺胞低換気に伴う低酸素血症,高炭酸ガス血症の結果として起こると考えられていた,しかし,著しく肥満し傾眠傾向を示す患者でも覚醒時には低酸素血症や高炭酸ガス血症がみられず,また,夜間の無呼吸発作に伴って深い睡眠期が著しく減少している事実が指摘されている.このような事実から昼間みられる傾眠傾向は,夜間十分に深い睡眠がえられていないためであると考えられた.その後肥満と無呼吸との関連について数多くの研究報告が発表されている.その結果,睡眠時の無呼吸発作にとって肥満が必須条件ではないことが明らかとなっている.
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