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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻8号

1984年08月発行

文献概要

今月の主題 下痢と腸疾患 下痢の病態生理

小腸と下痢

著者: 森内幸子1 杉山みち子1

所属機関: 1日本女子大学・家政学部食物学科

ページ範囲:P.1356 - P.1358

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 毎日,小腸に出入りする水の量は,経口的に食物とともに摂取される約2lに,消化液などとして腸管に分泌されるものを加えると約7lにおよぶ.そのうち,約6lは小腸から吸収されている.一方,吸収と同時に小腸からの水の分泌も行われている.
 この場合の吸収とは,水の腸管腔から血液中への流れ(insorption)であり,分泌とは血液中から腸管腔への流れ(exorption)である(図1).Insorptionの速度がexorptionの速度を上回った場合に正味の吸収として,逆の場合に正味の分泌として観察される.insorptionの減少が著しい場合や,exorptionが促進される場合には正味の分泌が増大して,下痢が引き起こされてくる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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