文献詳細
文献概要
今月の主題 下痢と腸疾患 下痢の病態生理
小腸と下痢
著者: 森内幸子1 杉山みち子1
所属機関: 1日本女子大学・家政学部食物学科
ページ範囲:P.1356 - P.1358
文献購入ページに移動 毎日,小腸に出入りする水の量は,経口的に食物とともに摂取される約2lに,消化液などとして腸管に分泌されるものを加えると約7lにおよぶ.そのうち,約6lは小腸から吸収されている.一方,吸収と同時に小腸からの水の分泌も行われている.
この場合の吸収とは,水の腸管腔から血液中への流れ(insorption)であり,分泌とは血液中から腸管腔への流れ(exorption)である(図1).Insorptionの速度がexorptionの速度を上回った場合に正味の吸収として,逆の場合に正味の分泌として観察される.insorptionの減少が著しい場合や,exorptionが促進される場合には正味の分泌が増大して,下痢が引き起こされてくる.
この場合の吸収とは,水の腸管腔から血液中への流れ(insorption)であり,分泌とは血液中から腸管腔への流れ(exorption)である(図1).Insorptionの速度がexorptionの速度を上回った場合に正味の吸収として,逆の場合に正味の分泌として観察される.insorptionの減少が著しい場合や,exorptionが促進される場合には正味の分泌が増大して,下痢が引き起こされてくる.
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