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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻8号

1984年08月発行

文献概要

今月の主題 下痢と腸疾患 下痢の病態生理

プロスタグランディン

著者: 兼子俊男1 大久保正士1

所属機関: 1山口大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.1366 - P.1367

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 プロスタグランディン(PG)は消化管において,胃酸分泌抑制作用1)を有することが当初発見され,その後PGのcytoprotection作用が注目されて,胃腸粘膜の防御機構におよぼす影響と抗潰瘍性について研究されてきた.PGはすでに分娩誘発,陣痛促進など産科領域や開腹手術後の腸管麻痺に対して臨床的に応用されている.しかしPGの投与により副作用として,下痢,腹痛,嘔吐などの消化器症状が出現することはよく知られており.これはPGが胃・腸管運動亢進をきたすことに基づくと考えられている.PGに関する最近の研究は,PGが腸管運動に影響を及ぼすのみならず,腸管の水・電解度の吸収・分泌や,下痢の病態生理などに重要なかかわりを持つことを次第に明らかにしてきた.本稿ではPGの腸管への作用および下痢との関係について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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