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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻8号

1984年08月発行

文献概要

今月の主題 下痢と腸疾患 下痢の病態生理

胆汁酸

著者: 加納隆1 武藤泰敏1

所属機関: 1岐阜大学医学部・第1内科

ページ範囲:P.1370 - P.1372

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胆汁酸代謝とその役割
 胆汁酸は,腸肝循環という閉鎖回路により一定量のプールサイズが維持されているが,この調節には胆汁酸プールの大部分を占める胆嚢,小腸が重要な役割を果たしている.
 すなわち,胆汁酸は肝においてコレステロールより合成され,グリシンならびにタウリン抱合をうけ,胆嚢を経て小腸内に分泌される.小腸内に排泄された抱合胆汁酸は,膵リパーゼおよびコリパーゼと三重複合体を形成し,長鎖脂肪を水解し,胆汁酸—モノグリセリド—脂肪酸複合ミセルを形づくることにより脂質の消化吸収に重要な役割を演じている.しかもこの複合ミセル形成には,一定濃度(critical micellar concentration;CMC)以上の抱合胆汁酸の存在が不可欠である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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