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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻8号

1984年08月発行

今月の主題 下痢と腸疾患

下痢の病態生理

細菌毒素と腸疾患

著者: 朝倉均1 吉岡政洋1 浜田慶城1 土屋雅春1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.1376 - P.1379

文献概要

 腸管感染症の下痢機序に関する最近の研究の進歩は目ざましく,分子レベルで解明されつつある.細菌の産生する細菌毒素には,菌体外毒素と内毒素endotoxinがあるが,グラム陰性菌内毒素は0.01μg/kg以下で強い発熱,致死,骨髄壊死,白血球減少,補体・凝固系の活性化などの多彩な作用があるが,健康人では腸内細菌の内毒素は吸収されても肝で解毒される.しかし,肝機能障害,腸管機能障害,感染巣の存在は内毒素が血中に出現し,endotoxemiaになり,しばしばショック状態になる.本項では下痢に関する菌体外毒素について解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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