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文献詳細

雑誌文献

medicina21巻8号

1984年08月発行

文献概要

今月の主題 下痢と腸疾患 腸疾患と下痢

消化管切除後の下痢

著者: 畠山勝義1 小山真1 武藤輝一1

所属機関: 1新潟大学医学部・第1外科

ページ範囲:P.1390 - P.1393

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 下痢の発生機序としては,①腸管からの水分の吸収異常,②腸管よりの分泌過剰,③腸管の運動亢進,などがあげられているが,単独の理由で下痢が発生することはむしろ稀で,2種以上の因子が重なって起こることが多い.消化管手術後の下痢も例外ではなく,数種の因子が相互に関連して起こってくる.切除による臓器欠損が必須の消化器外科領域では,多かれ少なかれ各種栄養素の消化吸収障害も下痢の主たる原因となっている.とくに近年では腹部臓器広範切除が安全に行われるようになり,術後の長期管理上,消化吸収障害の治療を含めての下痢のコントロールの必要な症例が増加傾向にある.消化管切除後の下痢発生頻度は決して少なくなく1)(表1),また消化吸収障害と密接な関係にあるので,その点を中心に述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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