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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻1号

1985年01月発行

文献概要

今月の主題 心不全診療の動向 心不全の治療法—適応と使用上の注意

血管拡張薬

著者: 斉藤宗靖1

所属機関: 1国立循環器病センター心臓内科

ページ範囲:P.44 - P.45

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 血管拡張薬が心不全の治療に導入されたのは1970年以降である.血管拡張療法の概念は,心不全が生体の恒常性維持のための代償機序としての心臓の前負荷,後負荷の増加に基づいており,これらの代償機序が心行動や心筋虚血との間に悪循環を形成しているとの認識の上に立っている1).本療法は,心行動を全循環系の中でとらえ,末梢調節機序を修飾することによって心行動の改善を計ろうとする新しい心不全治療の概念である.以来10数年にわたり,各種の心不全病態に対しいろいろな血管拡張薬が使用され,本療法の臨床上の位置付けが次第に明らかになりつつある.ここでは,血管拡張薬の作用機序を述べ,次いで急性左心不全および慢性うっ血性心不全における本療法の役割を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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