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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻10号

1985年10月発行

文献概要

今月の主題 腎疾患—最近の展開とトピックス 糸球体腎炎:臨床と診断

IgA腎症

著者: 富野康日己1

所属機関: 1東海大学医学部・内科

ページ範囲:P.1736 - P.1738

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 IgA腎症は,1968年フランスのBergerによって初めて報告された疾患で,わが国に高頻度に認められる慢性糸球体腎炎の1つである.その特徴的な螢光抗体法的所見は,腎糸球体メサンジウム領域へのIgAと補体C3の顆粒状沈着である.こうした螢光抗体法的所見を呈する疾患にはIgA腎症の他に,Henoch-Schoenlein紫斑病性腎炎,SLE,肝性糸球体硬化症などがあり,最近これらを一括して"IgA腎症症候群"として扱う傾向も認められる.しかし,Bergerの提唱したIgA腎症(いわゆるBerger病)は,原発性慢性糸球体腎炎の1つとして確立されており,これらの疾患とは区別される.
 本稿では,"IgA腎症"の臨床的,病理組織学的特徴と治療の新しい試みについて概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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