文献詳細
文献概要
今月の主題 腎疾患—最近の展開とトピックス 尿細管疾患:病態生理に関する進歩
遠位尿細管性アシドーシス
著者: 佐々木成1
所属機関: 1東京医科歯科大学・第2内科
ページ範囲:P.1766 - P.1767
文献購入ページに移動腎尿細管での尿酸性化能
近年,尿細管のネフロンセグメントでの尿酸性化(H分泌)の動態が明らかにされつつある1).図1にその概略をまとめたが,H分泌量は近位尿細管で最大であり,遠位尿細管のセグメントにおいてもある程度認められている.近位尿細管では分泌されたHはHCO3再吸収に使われ,遠位尿細管では分泌されたHは滴定酸,NH4となり尿中に排泄される.前者の障害が近位側(proximal)RTA(renal tubular acidosis,尿細管性アシドーシス)であり,後者の障害がdistal RTA(遠位側RTA)である.
近年,尿細管のネフロンセグメントでの尿酸性化(H分泌)の動態が明らかにされつつある1).図1にその概略をまとめたが,H分泌量は近位尿細管で最大であり,遠位尿細管のセグメントにおいてもある程度認められている.近位尿細管では分泌されたHはHCO3再吸収に使われ,遠位尿細管では分泌されたHは滴定酸,NH4となり尿中に排泄される.前者の障害が近位側(proximal)RTA(renal tubular acidosis,尿細管性アシドーシス)であり,後者の障害がdistal RTA(遠位側RTA)である.
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