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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻11号

1985年11月発行

グラフ 胸部X線診断の基礎

撮り方と読み方(23)

著者: 新野稔1

所属機関: 1放射線科新野医院

ページ範囲:P.2036 - P.2049

文献概要

肺癌の進展度とX線像
 UICC・TNM分類規約は肺癌の病期を潜伏期,1a期,1b期,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ期の6段階に分類している.II期は一般的な手術療法の適応となっており,Ⅲ期以上は進行癌に属し,Ⅱ期とⅢ期では予後が大きく分かれるため,その鑑別診断は重要な意義をもっており,正診率の向上が必要となる.
 病期を決定するTNM分類において,T因子は原発巣の浸潤範囲を,N因子は肺門・縦隔リンパ節転移を,M因子は遠隔転移を示しており,腫瘍進展程度を確定し治療方針の決定につながる読影診断が要請される.ことにT3.胸壁・縦隔浸潤の有無,N2・縦隔リンパ節,M1・遠隔転移の判定にはX線単純写真のみでは限界があることを銘記しなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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