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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻11号

1985年11月発行

講座 Oncology・23

多発性骨髄腫

著者: 北原光夫12

所属機関: 1東京都済生会中央病院内科 2慶応義塾大学医学部・内科

ページ範囲:P.2087 - P.2090

文献概要

 多発性骨髄腫(multiple myeloma)は形質細胞の悪性腫瘍であり,主として骨あるいは骨髄を侵す.他の腫瘍に比較して,臨床症状は多岐にわたる.つまり,腫瘍自体による骨の破壊,骨髄形成不全,脊髄圧迫症状などがみられる.また,異常蛋白のための腎障害,アミロイドーシス,血液粘稠度の上昇の出現,感染症の出現,あるいは高カルシウム血症のための腎障害,意識障害もみられる,したがって,myeloma症例を扱う場合,このような合併症の出現に常に目を向けていなければならない.さらに,myelomaをいつ治療するかという問題もある.myelomaの診断基準を満たしても,ただちに治療を要するわけではない.また,benign monoclonal gammanopathyとよばれる,まったく治療を必要としないものもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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