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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻11号

1985年11月発行

感染症メモ

急性咽頭炎

著者: 袴田啓子1

所属機関: 1東京都済生会中央病院・内科

ページ範囲:P.2105 - P.2105

文献概要

 急性咽頭炎は細菌性のものもあるが,ほとんどはウイルス性である(表).細菌性の咽頭炎ではStre Ptococcus pyogenes(A群β溶血,溶連菌)によるものが最も重要で,ペニシリンが特効薬であり,合併症としてリウマチ熱と急性糸球体腎炎がある.
 症状はウイルス性では一般に咽頭痛は軽く,咽頭所見では浮腫と充血がみられる.炎症所見がより強く,滲出液(白いクリーム状)の存在と高熱,頚部リンパ節の圧痛があれば,まず溶連菌による咽頭炎と考えられるが,表のように,アデノウイルス,EBウイルス,単純ヘルペスウィルス,Vincent's anginaでは滲出液もみられ,鑑別が困難なこともある.付随所見としては,アデノウイルスの結膜炎,嫌気性菌の扁桃周囲膿瘍などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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