文献詳細
臨時増刊特集 エコー法の現況
Ⅲ トピックス
文献概要
超音波における非線形効果
医用診断のために用いられる超音波は,人体の安全性に対する配慮からその平均パワーは普通10mW/cm2程度以下の低い値におさえられているが,パルス波を用いる場合には瞬時音圧が1atmを超えることもある.また用いられる周波数が1〜10MHz程度と比較的高いために,このような条件のもとでも,高調波の発生や変調波の自己復調などの非線形現象はよく観察される.
しかし現在実用化されている映像系は全て,生体組織と音波の線形なかかわりあいのみに着目したもの,すなわち音波の振幅を無限小とみなしての定式化に基づくものである.しかし音波の持つ圧力,パワーは当然媒質の特性に摂動を与え,これがまた音波自身にもはねかえってくるという意味で,音波と媒質のかかわりあいは本来非線形な現象である.
医用診断のために用いられる超音波は,人体の安全性に対する配慮からその平均パワーは普通10mW/cm2程度以下の低い値におさえられているが,パルス波を用いる場合には瞬時音圧が1atmを超えることもある.また用いられる周波数が1〜10MHz程度と比較的高いために,このような条件のもとでも,高調波の発生や変調波の自己復調などの非線形現象はよく観察される.
しかし現在実用化されている映像系は全て,生体組織と音波の線形なかかわりあいのみに着目したもの,すなわち音波の振幅を無限小とみなしての定式化に基づくものである.しかし音波の持つ圧力,パワーは当然媒質の特性に摂動を与え,これがまた音波自身にもはねかえってくるという意味で,音波と媒質のかかわりあいは本来非線形な現象である.
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