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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻13号

1985年12月発行

今月の主題 めまいの臨床

めまい・平衡障害を主訴とする各種疾患

メニエール病

著者: 二木隆1

所属機関: 1東京大学医学部・耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.2596 - P.2597

文献概要

 フランス人医師Prosper Ménièreが1861年,めまいは当時Trousseauらによって言われていた脳のうっ血ではなくて,内耳から来ると報告したのを記念する意味を含めて,Ménière's syndrome(メニエール症候群)として用いられはじめたが,現在ではむしろMeniere's disease(メニエール病)として用いられることが多い.一般的にいって「中枢性のめまいではなさそうだ」と推定されると内科医の方は気軽に"メニエール症候群",あるいは"メニエール病"という診断をつける傾向があるが,耳鼻科医はむしろstrictに考えて診断をしている.
 その実態は現在のところ「特発性内リンパ水腫」であるとされており,厚生省特定疾患メニエール病調査研究班(班長:渡辺勈)の診断基準(表)に従って,「メニエール病確実例」という名を使い,それに近いものは「メニエール病不確実例」とするなどしている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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