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雑誌目次

雑誌文献

medicina22巻2号

1985年02月発行

雑誌目次

今月の主題 筋疾患とその周辺

理解のための10題

ページ範囲:P.314 - P.316

重要用語の解説

著者: 栗原照幸

ページ範囲:P.195 - P.195

 NMU;neuromuscular unit 神経・筋単位またはmotor unitとも呼ぶ.NMUは1個の脊髄前角のαmotor neuronとこれから出る運動神経線維,およびそれに支配される筋線維群を含めて指す.

基礎知識

筋肉の働き

著者: 石原傳幸

ページ範囲:P.196 - P.200

横紋筋の形態
 筋細胞は形質膜と基底膜により二重に包まれている.内側の形質膜を一般に筋鞘(sarcolemma)と呼んでいる.筋鞘に囲まれる細胞質の大部分は収縮器官としての筋原線維(myofibril)により占められてはいるが,残りの部分には多くの核,肉漿(sarcoplasm),ミトコンドリア,筋小胞体(sarcoplasmic reticulum:SR),グリコーゲン,脂肪などが含まれている.また細胞膜は一部で陥凹し細管を形成,筋原線維の内部にまで達しSRの膨大部とも接している.これを横管(transverse tubule;T管)と呼ぶ.T管系とSRは後に述べる筋膜の興奮から筋収縮へと橋渡しをする役割を担っている.
 筋原線維は光学顕微鏡下で観察すると規則正しい横紋がみられ,この横紋の部分を電子顕微鏡でさらに拡大すると,図1のように長軸にそってA帯とI帯が交互に配列し,A帯の中央にH帯,I帯の中央にZ帯,さらにH帯の中央にはM線がみられる.Z帯から隣のZ帯に至るまでをサルコメア(sarcomere)と呼ぶが,この長さは1〜2μ程度である.

筋疾患の分類

著者: 小口喜三夫

ページ範囲:P.202 - P.205

 臨床的に筋力低下と筋萎縮を呈するときは筋の障害があると考えられる,この場合には神経の障害により2次的に筋が障害される神経原性障害,神経筋接合部の障害,筋自体の病変による筋原性障害があげられる.一般に筋疾患という場合は筋原性障害を意味し,ミオパチーといわれる.しかしミオパチーの中に神経筋接合部の障害を入れる場合もあり,ミオパチーの定義が決まっていないため,分類について衆目の一致するものはないといわざるをえない状態にある.その中で一般的に使用されているものに,Rowland(1964)の分類(表1)がある.1964年以後種々のミオパチーが報告されているので,現在ではやや時代遅れの感があるが,ミオパチーの何たるかを理解するには簡単な分類で便利である.最近の分類では1967年カナダのモントリオールの会合で,各国からの案により設定された分類をふまえたものに里吉(1978)の分類があり,よくまとめられて理解しやすい.大分類を表2にあげる.各項目についてさらにくわしく述べている.Walton(1981)の分類は9項の大項目をあげ,それについてさらに中小分類に分け,1978年までの報告のミオパチーを含み,文献もついているので,症例のくわしい検討の際には大変役にたつ(表3).

病像と臨床

筋疾患へのアプローチ—臨床症状の特徴と診察法

著者: 岡本定昭

ページ範囲:P.206 - P.207

 骨格筋障害は種々の疾患を含み,かつその原因も多種多様である.しかし,臨床症状の主体をなすものは筋力低下と筋萎縮である.
 本稿では骨格筋障害をベッドサイドで疑う場合,ポイントとなる点を中心に述べてみたい.

筋原性および神経原性筋萎縮の鑑別法

著者: 調輝男

ページ範囲:P.208 - P.209

 筋萎縮をきたした患者を診察する際,その筋萎縮が筋疾患そのものにより筋萎縮をきたしているのか,すなわち筋原性筋萎縮なのか,筋を支配している末梢運動神経ないし脊髄前角細胞に一次性の病変があり,そのため二次的に筋萎縮をきたしているのか,すなわち神経原性筋萎縮なのかを鑑別することは最も基本的なことであり,また最も重要なことである.一般に筋原性筋萎縮と神経原性筋萎縮の臨床所見および検査所見は表のような特徴があり,典型例においてはその鑑別は比較的容易であるが,例外や中間的な症例もあり,鑑別が困難なことも少なくない.

筋疾患の特殊な臨床像

著者: 田代邦雄 ,   島功二

ページ範囲:P.210 - P.211

 筋疾患の臨床像としては,脱力,筋萎縮,筋肉痛が代表的なものであるが,そのほかにも特殊なものとしていくつかの現象が知られている.ここでは,下記に示す特殊な臨床像に着目し解説を試みたい.

検査法

筋電図でわかること

著者: 鳥居順三 ,   磯西克佳

ページ範囲:P.212 - P.215

 筋電図electromyogramは筋線維の活動電位を記録するものであり,波形,振幅,持続時間,放電頻度などの所見から罹患筋が筋原性異常に基づくものか,下位運動ニューロンないし末梢神経障害による神経原性変化の表現なのかを鑑別することが可能である.ただし,筋電図所見そのものは疾患を特定するものではなく,診断に際しては臨床症候,他の臨床検査成績と合わせて解釈されるべきである.
 筋電図検査は,電極針を筋肉内に刺入して行われるため痛みを伴うこと,患者協力下での随意収縮時所見が必要であることなどから,本検査で得られる情報の診断的価値がいかなるものかを判断し,また患者の病状を的確に把握しておくことが重要である.安易に検査が広範囲,長時間にわたったり,くり返し行われることのないよう配慮しなければならない.

診断上重要な血清酵素

著者: 植田啓嗣 ,   畑中良夫 ,   阿部千史 ,   神谷和恵 ,   大西一恵 ,   片山佳子

ページ範囲:P.216 - P.218

血清酵素値の上昇とミオパチー
 酵素合成の系は血清中には含まれていない.そのため,もし血清に活性が見出されるとすれば,それはすべて体内のどこかの臓器から漏出してきているものといえるだろう.
 一般に酵素値が血清で上昇する条件としては,①臓器の破壊(壊死または変性),②臓器内代謝の障害,③臓器の膜透過性の異常,④血清に漏出してきた酵素に対する処理機能の遅延,などがあげられる.

筋生検—光顕レベルでわかること

著者: 山村善教

ページ範囲:P.220 - P.226

筋生検の適応と時期ならびに留意点
 筋生検は筋力低下や筋萎縮の明らかな各種神経筋疾患のみならず,McArdle病とはじめとする代謝性疾患や,筋症状を欠くLafora病や,血管炎を合併していると考えられる膠原病においても有力な情報をもたらしうるので,これらの疾患を疑った際には適応があるといえる1).ただし,遺伝歴や臨床症状などから確診できるような進行性筋ジストロフィー症(progressive muscular dystro-phy,以下PMD)や,臨床症状や筋電図所見などで確診できる脊髄性進行性筋萎縮症や筋萎縮性側索硬化症などにおいては,筋生検は研究的色彩が濃くなる.
 筋生検の時期についてとくに問題となるのは低カリウム血性ミオパチーや周期性四肢麻痺などの可逆性疾患であり,なるべく極期に筋力低下の高度な筋肉を採取すると所見が得られやすい.また,多発性筋炎ではヘマトキシリン・エオジン染色(HE染色)のみでも診断が可能なことが多く,疑いをもったらステロイドホルモンなどを投与する前になるべく早急に筋生検を行うとよい.

筋生検—電顕レベルで明らかになること

著者: 福原信義

ページ範囲:P.228 - P.234

 筋生検は日常診療ではしばしば行われる重要な検査であり,筋疾患の診断にはとくに欠かせない.骨格筋は構造上方向性をもち,収縮,弛緩という構造の変化する臓器であるという2つの特性を持っているため,検体処理に十分な注意が必要である.この点を無視し,他臓器と同じ扱いで筋生検を行い,得られるべき有力な情報がほとんど無にされている例が日常しばしば見聞されるのは残念なことである.本特集では,生検筋の光顕的検索については他の著者により述べられるので,ここでは電顕的検索でみられる所見に中心をおいて述べることにする.

筋疾患各論

先天性ミオパチー

著者: 埜中征哉

ページ範囲:P.235 - P.238

先天性ミオパチーの分類
 生下時あるいは乳児期より筋力や筋緊張低下をみ,さらに発達の遅れなど明らかな筋症状があり,筋電図や筋生検で神経原性所見に欠けるものは先天性ミオパチーと呼ばれている(表1).この先天性ミオパチーの中には先天性筋ジストロフィー,代謝性ミオパチー(糖原病II型など),先天性筋緊張性ジストロフィー,先天性重症筋無力症などが含まれる.さらに乳児期には筋症状があり,発達の遅れはあっても歩行は獲得でき,非進行性あるいは緩徐な進行を示し,表情に乏しい筋性顔貌,きゃしゃな身体つきなどを特徴とする疾患群が存在する.これは先天性非進行性ミオパチー(con-genital nonprogressive myopathy;以下CNMと略)と呼ばれ,臨床症状はたがいに似ていても病理学的特徴によりいくつかの疾患に細分類されている(表2).

筋ジストロフィー症

著者: 若山吉弘

ページ範囲:P.240 - P.243

 筋ジストロフィー症には臨床症状,遺伝形式が異なるいくつかの病型があり,その予後も良性のものから悪性のものまで病型によりまちまちである.本稿では筋ジストロフィー症を表の分類に沿ってそれぞれの病型につき,その臨床症状,遺伝形式,検査所見の特徴,予後などにつき概説したい.

福山型筋ジストロフィー症

著者: 福山幸夫

ページ範囲:P.244 - P.245

歴史と概念
 本症は,福山ら1)(1960)が初めて記載した進行性筋ジストロフィー症の中の一特殊型である.その際あげた特徴は次のようであった.
 (1)発症がきわめて早い(生後9カ月以前〉.

ミオトニー疾患

著者: 栗原照幸

ページ範囲:P.246 - P.247

 ミオトニー疾患には遺伝型や原因の異なる種々の疾患が含まれるが,いずれも筋緊張症(myotonia)が存在する点で共通している.
 ミオトニーを臨床的にみるには母指球筋などの筋腹を反射のハンマーで叩打すると,その機械的刺激によって叩打した部分の筋肉が局所的に収縮し,その部分の皮膚は陥凹し,しわができ,また母指球筋であればその収縮によって母指が内転する.そしてハンマーで叩打した時間は1秒以内の短時間であるのに,筋収縮は3〜4秒も持続してからゆっくり消失するのである.これを叩打性筋緊張という.また患者が手を握りしめると手拳を開くのに時間がかかり,これをgrip myotoniaと呼ぶ.このようにミオトニーは随意的な努力や筋肉への機械的刺激が加わると,筋収縮が持続して起こり,電気生理学的には筋肉の活動電位が反復して出現している.針筋電図では,図のように針電極が筋肉内へ入るとその刺激で漸減する筋放電が認められ,これをinsertion myotoniaと呼ぶ.スピーカーでその音を聴くと,いわゆる急降下爆撃音(dive bomber sound)またはモーターサイクルの空吹かし音と似た音を聴取することができ診断上有用である.

周期性四肢麻痺

著者: 古和久幸

ページ範囲:P.248 - P.250

 周期性四肢麻痺(periodic paralysis;PP)は発作性,間歇性に骨格筋の脱力と弛緩性麻痺と主徴する症候群で,発作時にしばしば血清電解質とくにカリウム異常を伴うことより,電解質代謝異常との関連が注目されている.PPを遺伝性の立場からみると,家族性と散発性発生に分けることができる.後者にはしばしば甲状腺中毒症,原発性アルドステロン症などの合併がみられる.このように多彩な背景をもつPPがすべて一様な病態によって麻痺発作が惹起されているか否かは明らかでない.麻痺時の血清カリウムの動きをとってみても,血清カリウム値の低下しているもの,逆に上昇しているものがあり,ときには血清カリウムは正常範囲内にあって麻痺を呈している.
 このように異なったタイプの周期性四肢麻痺(PP)において,臨床的には次の9項目が共通な徴候としてあげられている1)

炎症性筋疾患

著者: 木下真男

ページ範囲:P.251 - P.253

 筋肉の疾患のうち炎症性の病像を呈するものは炎症性ミオパチー(inflammatory myopathy)としてまとめることができる.原因は後述のように感染,または免疫的機序によるが,その詳細は不明のものが多い.筋疾患には治療方法のないものが多いが,それに対してこの炎症性ミオパチーは難治のものが多いとはいえ,一応は治療の方法がある疾患であるから,他の疾患と鑑別して早期に適切な治療を講じる必要があり,その意味では正しい診断がきわめて重要である.

代謝性ミオパチー

著者: 庄司進一

ページ範囲:P.254 - P.256

 代謝性ミオパチーという題であるが,ここではその中から,甲状腺機能亢進症に伴うミオパチーとステロイドミオパチーにつき,その病態における特徴,および臨床的問題点につき概説する.

糖原病とミオパチー

著者: 納光弘

ページ範囲:P.258 - P.260

 糖原病glycogen storage diseaseのうちミオパチーをきたすものとして,現在図1に示す9つの酵素欠損が知られている1).確定診断は生検筋などの酵素活性の測定によりなされるが,臨床像,血液生化学検査,および筋病理像より疾患の推定が可能な症例も少なくない.これら9つの糖原病のそれぞれについて十分理解することが重要であり,それぞれの疾患ごとに説明する.

遠位型ミオパチー

著者: 福原信義

ページ範囲:P.262 - P.263

 筋原性筋萎縮は近位筋の,神経原性筋萎縮は遠位筋の萎縮が強いというのが一般原則であるが,1902年Gowersは進行性筋ジストロフィーのうち四肢遠位部の筋萎縮の著明なものを"遠位型ミオパチー(distal myopathy)"として提唱した.彼の症例はその後,緊張性筋ジストロフィーであることが明らかとなったが,1951年になりスエーデンのWelanderが遠位筋の萎縮が優位の,72家系249例という多数の症例を報告し,遠位型ミオパチーの存在を確立した.このWelander型のものは諸外国では有名であるが,本邦では非常にめずらしく,むしろ後述のrimmed vacuole(RV)型の遠位型ミオパチーが大多数である1)

癌性ミオパチー

著者: 大生定義 ,   本多虔夫

ページ範囲:P.264 - P.265

 悪性腫瘍の診断や治療の進歩は担癌患者の生存期間の延長をもたらしたが,同時に随伴して起こる数々の神経筋疾患の頻度も増大させた.転移,感染,内分泌・代謝異常,血管障害,治療による合併症などにより起こるもののほかに,原因が不明な"paraneoplastic syndrome"とも呼ぶべきものも存在する.Kula1)はそれを表1のように分類しているが,中には不適切と思われる項目もある.筋肉に関しても癌転移がある程度の頻度で認められ3)報告もあるが4,5),Henson2)のあげるような,転移によらない筋疾患のほうが臨床的により重要である(表2).これら筋疾患の多くの部分については,本特集の他の項で病態,治療など詳述されるので,本稿では皮膚筋炎・多発性筋炎(以下DM・PM)の悪性腫瘍との関係と,いわゆるcarcinomatous myopathy(neuromyopathy)について,主な点を述べることとする.

神経筋接合部の疾患

重症筋無力症

著者: 高守正治

ページ範囲:P.266 - P.273

 骨格筋の易疲労性を主徴とする重症筋無力症の臨床像は1672年Willisによって記載され,これがアセチルコリン(ACh)を伝達物質とする,運動系最後のシナプスである神経筋接合部の疾患であることは約50年来知られていたことであるが,原因が筋肉側(後シナプス膜)アセチルコリン受容体(AChR)にあるとされるに至ったのはここ約10余年のことである.発症,病像修飾の免疫学的機序の詳細もかなり解明され,これに立脚した免疫療法を中心とした治療方法も良い結果を得つつある.

Eaton-Lambert症候群

著者: 高守正治

ページ範囲:P.274 - P.275

病因
 重症筋無力症が筋肉側受容体疾患として理解されているのとは対照的に,神経終末側(前シナプス〉に病因の場が求められている本症候群は1)小細胞性気管支癌との合併が多いが1),他種の悪性腫瘍,甲状腺疾患など自己免疫疾患との合併もありうる2).直接の原因は,主に電気生理学的解析から,神経刺激で遊離されるアセチルコリン(ACh)量子数の減少(個々量子中のACh分子数は正常)にあるとされ3),Ca++やサイクリックAMPの修飾を受ける4,5).近年,血漿交換療法,免疫抑制剤の本病に対する有効性6),本病患者血中IgGによる動物への疾患のtransfer成立で示唆される神経終末機能に対する液性因子の修飾7)などから,本病の発症機構も免疫学的機序の面から明らかにされつつある.本病生検筋の神経筋接合部電顕像の特徴は,神経終末の変性,萎縮に加え,シナプス襞の異常増殖にある8)(図1)が,近年freeze-fructure法による分析によれば,本病神経終末部の"active zone"(シナプス小胞のexocytosisの場であり9),voltage-sensitive Ca++チャンネルに関係する10))が減少しているという11).transfer実験で成立した動物モデルの神経終末の観察でも同様の所見が得られており12),"active zone"を標的とする液性因子の病原的役割が示唆される.

ボツリヌス中毒

著者: 高守正治 ,   奥村誠一

ページ範囲:P.276 - P.277

 ボツリヌス菌(clostridium botulinum)は芽胞を形成する嫌気性グラム陽性桿菌で,きわめて強力な蛋白毒素を産生する.ボツリヌス中毒にはボツリヌス食中毒,創傷ボツリスム,乳児ボツリスムがある.ボツリヌス中毒の中で最もよく知られているボツリヌス食中毒は,本菌あるいは毒素に汚染された食物を摂取することにより起こる.創傷ボツリスムは創傷部位の本菌感染によって起こるが,きわめてまれである,乳児ボツリスムは本菌芽胞を経口的に摂取することにより起こるとされ,乳児の突然死との関係が示唆されている.ボツリヌス毒素は分子量約150,000の神経毒と分子量約500,000の赤血球凝集素より成る.中毒の原因となるのはこの神経毒で,末梢神経系のコリン作動性神経筋シナプスに作用し,アセチルコリン(ACh)の遊離を阻害し作用を発現する.毒性はきわめて強く平均致死量は5〜50ng/kgと言われている1)

神経筋伝達を阻害する薬剤

著者: 高守正治 ,   奥村誠一

ページ範囲:P.278 - P.280

 麻酔薬以外にも諸々の薬剤が神経筋接合部のシナプス伝達に影響を及ぼすことが知られている.ここでは,臨床に用いられる薬剤で,副作用として神経活動電位の伝導から筋収縮に至る一連の経過である神経筋伝達を阻害する薬剤について述べる.図に神経筋接合部の略図,生理学的反応およびその反応に関与する因子を示した.

筋疾患の成因と治療

筋疾患の成因と治療—進行性筋ジストロフィーを中心に

著者: 杉田秀夫

ページ範囲:P.282 - P.284

 筋疾患とは神経・筋接合部より末梢部の障害に起因する筋力低下,筋萎縮を指し,原因的には遺伝性,非遺伝性に分類される.前者の代表は進行性筋ジストロフィーであり,後者の代表は筋炎であろう.筋肉が萎縮する場合,病態生理学的には筋肉の崩壊と再生,すなわち分解と合成の両面を考慮する必要がある.筋炎のように一度低下した筋力および筋萎縮が再び回復することは,筋肉の再生が崩壊を十分補っているためであると理解できる.筋疾患はその数も多く,またその成因も多種多様であり,単一酵素欠損などのように原因の明らかな疾患もあるが,多くは原因不明である.
 本項では誌面の都合もあり遺伝性筋萎縮症の代表である進行性筋ジストロフィー,とくにデュシャンヌ(Duchenne)型を中心に筋肉の崩壊,再生および現在考慮されているプロテアーゼ阻害剤による治療法について概説してみたいと思う.

神経原性筋萎縮と筋疾患の鑑別および両者にまたがる疾患群

Werdnig-Hoffmann病

著者: 瀬川昌也

ページ範囲:P.285 - P.287

 19世紀末にWerdnig1,2)とHoffmann3)は,生後5〜7月に筋緊張低下および筋力低下を主徴として発症,進行性の経過をとり,3〜7歳,発症後1〜4年で死の転帰をとることを特徴とし,病理学的には脊髄前角細胞の変性と脱落を主病変とする小児例をそれぞれfrühinfantile progressive spinale Atrophie2),あるいはhereditäre progressive spinale Muskelatrophie im Kindesalter3)として報告した.これがWerdnig-Hoffmann病(以下W-H病)の病名の由来となる.しかし,WerdnigとHoffmannの報告例では,乳児期に死亡した症例のないこと,また,生下時から乳児期前半は異常を認めず,正常の運動機能の発達を示すことが強調されたため,同様の臨床像を示しながら乳児期早期に発症する症例には別の病名が付されていた.しかし,1927年のGreenfieldとStern4)の病理学的検討により,この多くは生下時あるいは胎生期に発症し,急性の経過をとるW-H病であることが初めて明らかにされた.一方,Wohlfart5)およびKugelbergとWelander6)の報告は,幼児期前半から思春期にかけて発症し,緩慢な経過をとる脊髄性筋萎縮症のあることを明らかにした.

Kugelberg-Welander病

著者: 塚越廣

ページ範囲:P.288 - P.289

Kugelberg-Welander病とその歴史
 Kugelberg-Welander(K-W病)は筋ジストロフィーに類似する近位性筋萎縮が1,2歳から思春期に起こり,筋電図,筋生検で神経原性変化を認め,常染色体劣性,ときに優性遺伝を示す緩徐進行性,良性の脊髄性筋萎縮症である.
 歴史的にみると,19世紀後半には脊髄性筋萎縮は四肢遠位筋の萎縮が強く,線維束攣縮があり,進行性筋ジストロフィーは近位筋萎縮が強く,線維束攣縮はないとされていた.しかし,筋ジストロフィーを思わす近位性筋萎縮例に線維束攣縮を認めるという報告が相次ぎ,筋ジストロフィーと脊髄性筋萎縮症との移行型,前角細胞障害を伴う筋ジストロフィー,ミオパチーと脊髄性筋萎縮症との中間型などと呼ばれていた.1895年には脊髄性筋萎縮症の剖検報告があり,その臨床像が筋ジストロフィーに類似するとされたが,あまり注目されなかった.1942年Wohlfartは同様な症例を報告し,筋生検で神経原性変化を示すことを認め,筋ジストロフィーとCharcot-Marie-Tooth病との中間型とした.

運動ニューロン疾患

著者: 高橋和郎

ページ範囲:P.290 - P.292

 運動ニューロン疾患は脊髄,延髄の運動ニューロンを中心とした変性疾患である.主症状は筋萎縮であり,知覚障害は認められない.本症の診断にあたっては遺伝,発病年齢,筋萎縮の分布,経過などに注意を払う必要がある.
 筋萎縮の分布からみると,以下に述べるごとくミオパチーと区別がつきにくい場合がしばしばある、この鑑別には筋電図,神経伝導速度,筋生検などが指標となる.筋電図における神経原性変化がミオパチーと区別する重要なポイントである.運動ニューロン疾患では一般に針筋電図に著しい変化が現れ,伝導速度の変化は比較的少ない.以下運動ニューロン疾患としてまとめられている疾患群につき臨床的特徴を述べる.

Kearns-Shy症候群

著者: 山本剛司 ,   安野みどり ,   佐藤猛

ページ範囲:P.294 - P.298

 Kearns-Shy症候群は,これまで特徴的な臨床症状と筋生検所見により診断を確定されることが多かった.しかし近年,酵素学的診断法が確立されるにしたがって,本症候群の病因に基づいた位置づけがなされるようになってきた.以下,本稿ではKearns-Shy症候群の歴史をはじめ,疫学,症状,検査所見,治療法につき概略を述べるほか,最近の知見として,これら酵素学的異常にも触れることにする.

鼎談

筋疾患の臨床的問題点

著者: 埜中征哉 ,   杉田秀夫 ,   栗原照幸

ページ範囲:P.299 - P.312

 栗原(司会) 本日は小児の筋疾患,また筋疾患の形態学についての第一人者であります埜中先生と,生化学的なアプローチによって筋疾患を精力的に長年研究を続けておられます杉田先生のお二人に,しっかりした科学に基づいた筋疾患へのアプローチの方法をご教示願いたいと思います.

Current topics

PTCRとPTCA(2)—経皮的冠動脈拡張術(PTCA)

著者: 延吉正清

ページ範囲:P.346 - P.354

 1964年,DotterとJudkinsは,末梢血管狭窄に対して一連のカテーテルを用いることによって狭窄の拡張に成功した.その後,スイス,チューリッヒ大学のGrüntzig1)は,この方法を改良し,先端にバルーンの付いた1本のカテーテルで末梢血管狭窄の拡張に成功した.さらに,この方法で,Grtüntzig2)は500例以上の末梢血管狭窄の拡張に成功し,1976年に冠動脈用バルーンカテーテルの開発に成功し,このバルーンを使用して動物および死体での冠動脈拡張に成功した後,8例のA-Cbypass術中に使用し,この方法が有用であることを証明した.1977年9月3)に初めてPTCA(percutaneous transluminalcoronary angioplasty)に成功し,その後,アメリカでは4),Richard K. MylerやStertzerらがPTCAを行い,現在,世界で広く普及するに至っている.
 PTCAの歴史は,A-C bypassに比しまだ浅いので,いくつかの問題点があると思われるが,現在のところ,臨床的には冠動脈治療法の非常に有用な手段となってきている.

カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方

水疱症bullous diseasesの診断

著者: 石川英一 ,   渡辺剛一 ,   安達幸彦

ページ範囲:P.320 - P.321

 概念 先天性と後天性に大別される.日常診療で遭遇することの多い後天性水疱症はそれぞれ特徴ある皮膚症状で疑い,免疫組織学的所見または自己抗体の証明で鑑別される.本文ではそのうち,代表的なものを記載する.

グラフ 胸部X線診断の基礎

撮り方と読み方(14)

著者: 新野稔

ページ範囲:P.324 - P.329

症例の解説
 胸部正面背腹像
 右肺門部の下部において,心右縁を底辺とし,頂点を右側胸壁にした三角状の異常陰影が認められる.この陰影は心右縁下部,心右縁第2弓を鮮明にみることが不可能である.境界の不鮮明な所見をsilhouettesignといい,心右縁第2弓に接する肺野の病変の存在を示唆している.気管支の走行を追ってゆけば,中葉気管支の位置するところになる.したがって,この所見は中葉病変を示している.三角形の異常陰影の中には,肺血管を透見することが可能であり,血管,気管支を追えば右下葉の構造が解明される.
 右横隔膜の挙上,縦隔の偏位,および右肺門部の下降を認めるが,胸郭の変形は著明でない.

複合心エコー図法

後天性心疾患—弁膜症

著者: 伊東紘一 ,   鈴木修

ページ範囲:P.330 - P.334

症例11 45歳,女性
 5年程前より呼吸困難や全身の浮腫をきたし,近医で治療を受けていた.1ヵ月前より全身の浮腫,呼吸困難,黄疸のため近医を受診したところ,肝硬変の診断を下された.症状増悪し,心雑音を聴したために紹介により大学病院に人院となる.起坐呼吸,球結膜および皮膚の黄染,皮膚乾燥,下腿浮腫を認め,肝4QFB触知した.
 心尖部全収縮期性雑音,拡張期ランブル,O・Sを聴取した.胸骨左縁第3,4肋間で拡張期雑音,収縮期雑音,さらに第2肋間で駆出性収縮期雑音を認めた.心電図は両心肥大,心房細動を示し,胸部X線写真でCTRは70%以上であった.総ビリルビン9.6mg/dl,直接ビリルビン6.0mg/dl,GOT 30KU, GPT 17KU.

画像からみた鑑別診断(鼎談)

大動脈解離

著者: 宮沢総介 ,   山田哲久 ,   川上憲司

ページ範囲:P.336 - P.345

 症例 患者49歳,男性.
 主訴 背部痛

講座 図解病態のしくみ 腎臓病・2

慢性腎不全—ナトリウム,カリウム,水のバランス

著者: 張漢佶 ,   内田俊也 ,   黒川清

ページ範囲:P.355 - P.360

慢性腎不全の概念
 腎は水,電解質など体液全般の恒常性を維持する臓器であるだけでなく,種々ホルモンの分泌,あるいは代謝を行う臓器でもある.したがって腎機能障害時には,各種の水,電解質代謝異常のほか,広範な他臓器の機能障害をも合併する.腎機能障害が急性に進行する場合と慢性に進行する場合とでは,臨床所見に違いがあるが,総じて慢性の方が他臓器の機能障害の合併所見を顕著に認める.
 慢性腎不全の定義は,国際用語委員会によると,「慢性腎不全とは腎の排泄能,調節能の障害をきたす種々の病理学的変化により生ずる症候群で,月または年の単位にわたって進行し,最終的には尿毒症に陥るものを言う.腎不全の進行は蛋白代謝産物の貯留(高窒素尿症)や多くの生化学的異常,貧血を含む臨床症状を伴うことが特徴である.」としている.このような慢性腎不全進行の理解の助けとするために,Seldinらの4期分類を紹介する(図1).

Oncology・14

固型癌(2)—肺小細胞癌

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.361 - P.364

肺小細胞癌の疫学
 肺小細胞癌(small-cell cancer of the lung,SCLC)は他の肺癌と比較して,臨床的,生物学的に明らかに異なった悪性腫瘍である.最も悪性な肺癌でありながら,治療によく反応する特徴がある.胸郭内の小細胞癌の50%生存は14週,遠隔転移例では7週であったが,近年の化学療法剤と放射線治療により著しく生存期間が延長し,この面での進歩は目ざましいものがある.
 SCLCは,喫煙歴と非常に深い関連がある.もちろん男性に多くみられるが,女性の喫煙者が増えるにつれて,女性にもSCLCがみられるようになってきている.また,SCLCはchloromethyl-methyl etherへの被曝,ウラニウム鉱山での就業,放射線被曝と深いつながりがあることが証明されている.

診療基本手技 知っておきたい他科疾患のfirst aid

肛門病変

著者: 遠藤幸男 ,   西崎統

ページ範囲:P.366 - P.367

 痔核,肛門周囲膿瘍などの肛門病変は初診より外科を訪れるケースが多いが,突然の激痛にて来診し,内科医が何らかの処置を行わなければならない場合も少なくないと思われる.ここでは,主に強い痛みを訴える肛門病患者の,疼痛軽減を目的とする応急的処置につき解説する.

当直医のための救急手技・外科・2

腹部外傷

著者: 若山達郎 ,   登政和

ページ範囲:P.372 - P.373

 腹部外傷は,刃物,銃,杭などの鋭的外力による開放性損傷と,打撲,墜落などの鈍的外力による非開放性損傷に大別される.ショック対策などの初期治療と平行して,腹腔内臓器損傷の診断が,治療にとって重要な鍵となる.直ちに開腹術を要するか否か,経過観察の場合,いかなる症状,所見が出現したら開腹に踏みきるかを考慮しながら,診療にあたらなければならない.

新薬情報

プレグランディン腟坐薬〔小野薬品〕—一般名:ゲメプロスト—治療的流産用プロスタグランディン製剤

著者: 水島裕

ページ範囲:P.371 - P.371

 概略 プロスタグランディン(PG)の医療への応用は,ますます盛んになると思われるが,PGの第1に発見された薬理作用である子宮収縮作用を応用した,妊娠中期における治療的流産剤である本剤が市販された.妊娠中期の人工中絶は,婦人科医にとって多くの問題をかかえている手術といわれており,プレグランディン腟坐薬の市販で,この問題が大幅に解決されるものとして期待されている.

感染症メモ

院内Staphylococcus epidermidis感染症

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.369 - P.369

 Staphylococcus epidermidis(S. epidermidis)は血液寒天培地において,S. aureusの黄色コロニーに比べ,白色のコロニーを形成するので,以前はS. albusと呼ばれていた.S. aureusとは,マニトール非分解,α-toxinの非産生,coagulase陰性などから区別される.S. epidermidisは皮膚の常在菌であり,腋窩,頭部,腕,鼻口などに多く存在する.S. epidermidisの感染の特微として,①異物の存在下に感染を起こす,②局所的消毒薬に抵抗力があることがあげられるが,この2つを考慮に入れると,術中にS. epidermidisが術野をとおして,異物とともに体内に入り込んだと考えられる.
 S. epidermidisによる感染症でよく知られているものの1つは,人工弁に合併した心内膜炎である.人工弁心内膜炎は早期のもの(2カ月以内)と,後期に起こるものに分けて考えられるが,早期の心内膜炎の約25%,後期の10〜20%を占めるといわれる.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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