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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻2号

1985年02月発行

文献概要

今月の主題 筋疾患とその周辺 基礎知識

筋肉の働き

著者: 石原傳幸1

所属機関: 1国立療養所東埼玉病院・内科

ページ範囲:P.196 - P.200

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横紋筋の形態
 筋細胞は形質膜と基底膜により二重に包まれている.内側の形質膜を一般に筋鞘(sarcolemma)と呼んでいる.筋鞘に囲まれる細胞質の大部分は収縮器官としての筋原線維(myofibril)により占められてはいるが,残りの部分には多くの核,肉漿(sarcoplasm),ミトコンドリア,筋小胞体(sarcoplasmic reticulum:SR),グリコーゲン,脂肪などが含まれている.また細胞膜は一部で陥凹し細管を形成,筋原線維の内部にまで達しSRの膨大部とも接している.これを横管(transverse tubule;T管)と呼ぶ.T管系とSRは後に述べる筋膜の興奮から筋収縮へと橋渡しをする役割を担っている.
 筋原線維は光学顕微鏡下で観察すると規則正しい横紋がみられ,この横紋の部分を電子顕微鏡でさらに拡大すると,図1のように長軸にそってA帯とI帯が交互に配列し,A帯の中央にH帯,I帯の中央にZ帯,さらにH帯の中央にはM線がみられる.Z帯から隣のZ帯に至るまでをサルコメア(sarcomere)と呼ぶが,この長さは1〜2μ程度である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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