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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻2号

1985年02月発行

文献概要

今月の主題 筋疾患とその周辺 筋疾患各論

ミオトニー疾患

著者: 栗原照幸1

所属機関: 1宮崎医科大学・第3内科

ページ範囲:P.246 - P.247

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 ミオトニー疾患には遺伝型や原因の異なる種々の疾患が含まれるが,いずれも筋緊張症(myotonia)が存在する点で共通している.
 ミオトニーを臨床的にみるには母指球筋などの筋腹を反射のハンマーで叩打すると,その機械的刺激によって叩打した部分の筋肉が局所的に収縮し,その部分の皮膚は陥凹し,しわができ,また母指球筋であればその収縮によって母指が内転する.そしてハンマーで叩打した時間は1秒以内の短時間であるのに,筋収縮は3〜4秒も持続してからゆっくり消失するのである.これを叩打性筋緊張という.また患者が手を握りしめると手拳を開くのに時間がかかり,これをgrip myotoniaと呼ぶ.このようにミオトニーは随意的な努力や筋肉への機械的刺激が加わると,筋収縮が持続して起こり,電気生理学的には筋肉の活動電位が反復して出現している.針筋電図では,図のように針電極が筋肉内へ入るとその刺激で漸減する筋放電が認められ,これをinsertion myotoniaと呼ぶ.スピーカーでその音を聴くと,いわゆる急降下爆撃音(dive bomber sound)またはモーターサイクルの空吹かし音と似た音を聴取することができ診断上有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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