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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻2号

1985年02月発行

文献概要

グラフ 胸部X線診断の基礎

撮り方と読み方(14)

著者: 新野稔1

所属機関: 1放射線科新野医院

ページ範囲:P.324 - P.329

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症例の解説
 胸部正面背腹像
 右肺門部の下部において,心右縁を底辺とし,頂点を右側胸壁にした三角状の異常陰影が認められる.この陰影は心右縁下部,心右縁第2弓を鮮明にみることが不可能である.境界の不鮮明な所見をsilhouettesignといい,心右縁第2弓に接する肺野の病変の存在を示唆している.気管支の走行を追ってゆけば,中葉気管支の位置するところになる.したがって,この所見は中葉病変を示している.三角形の異常陰影の中には,肺血管を透見することが可能であり,血管,気管支を追えば右下葉の構造が解明される.
 右横隔膜の挙上,縦隔の偏位,および右肺門部の下降を認めるが,胸郭の変形は著明でない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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