icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina22巻2号

1985年02月発行

Current topics

PTCRとPTCA(2)—経皮的冠動脈拡張術(PTCA)

著者: 延吉正清1

所属機関: 1小倉記念病院・循環器科

ページ範囲:P.346 - P.354

文献概要

 1964年,DotterとJudkinsは,末梢血管狭窄に対して一連のカテーテルを用いることによって狭窄の拡張に成功した.その後,スイス,チューリッヒ大学のGrüntzig1)は,この方法を改良し,先端にバルーンの付いた1本のカテーテルで末梢血管狭窄の拡張に成功した.さらに,この方法で,Grtüntzig2)は500例以上の末梢血管狭窄の拡張に成功し,1976年に冠動脈用バルーンカテーテルの開発に成功し,このバルーンを使用して動物および死体での冠動脈拡張に成功した後,8例のA-Cbypass術中に使用し,この方法が有用であることを証明した.1977年9月3)に初めてPTCA(percutaneous transluminalcoronary angioplasty)に成功し,その後,アメリカでは4),Richard K. MylerやStertzerらがPTCAを行い,現在,世界で広く普及するに至っている.
 PTCAの歴史は,A-C bypassに比しまだ浅いので,いくつかの問題点があると思われるが,現在のところ,臨床的には冠動脈治療法の非常に有用な手段となってきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら