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感染症メモ
院内Staphylococcus epidermidis感染症
著者: 北原光夫12
所属機関: 1東京都済生会中央病院・内科 2慶理応義塾大学医学部・内科
ページ範囲:P.369 - P.369
文献購入ページに移動 Staphylococcus epidermidis(S. epidermidis)は血液寒天培地において,S. aureusの黄色コロニーに比べ,白色のコロニーを形成するので,以前はS. albusと呼ばれていた.S. aureusとは,マニトール非分解,α-toxinの非産生,coagulase陰性などから区別される.S. epidermidisは皮膚の常在菌であり,腋窩,頭部,腕,鼻口などに多く存在する.S. epidermidisの感染の特微として,①異物の存在下に感染を起こす,②局所的消毒薬に抵抗力があることがあげられるが,この2つを考慮に入れると,術中にS. epidermidisが術野をとおして,異物とともに体内に入り込んだと考えられる.
S. epidermidisによる感染症でよく知られているものの1つは,人工弁に合併した心内膜炎である.人工弁心内膜炎は早期のもの(2カ月以内)と,後期に起こるものに分けて考えられるが,早期の心内膜炎の約25%,後期の10〜20%を占めるといわれる.
S. epidermidisによる感染症でよく知られているものの1つは,人工弁に合併した心内膜炎である.人工弁心内膜炎は早期のもの(2カ月以内)と,後期に起こるものに分けて考えられるが,早期の心内膜炎の約25%,後期の10〜20%を占めるといわれる.
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