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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻3号

1985年03月発行

今月の主題 内分泌疾患の新たな展開

早期診断へのヒントと診断の進め方

末端肥大症

著者: 對馬敏夫1

所属機関: 1東京女子医科大学・第2内科

ページ範囲:P.400 - P.401

文献概要

 末端肥大症はいうまでもなく,下垂体腺腫による成長ホルモン(GH)分泌過剰症である.ただし最近GH-releasing hormone(GRH)分泌腫瘍による末端肥大症が存在することも明らかにされているが稀である.末端肥大症の診断はその特有な臨床症状から容易である.しかしながら本症の発症はきわめて緩慢であることや,患者の苦痛がそれ程強くないことなどもあって早期に発見されることはむしろ稀である.実際に筆者らの経験した症例についてみると発症から診断確定までの期間が10年以上のものが約40%に認められ,20年以上というものも存在する.このように末端肥大症の早期発見はかなり困難である.本症は進行すれば心筋障害,糖尿病,視力障害など非可逆的な変化を起こすにいたる.したがって早期の発見が重要なことは他の疾患の場合と同様である.本稿では本症の診断について述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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