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文献概要
今月の主題 内分泌疾患の新たな展開 新しい内分泌検査とその臨床的意義
GRF負荷試験
著者: 千原和夫1
所属機関: 1神戸大学医学部・第3内科
ページ範囲:P.412 - P.414
文献購入ページに移動膵腫瘍由来のGRFに対して作製された抗体を用いて,ヒト視床下部を免疫組織化学的に調べると,正中隆起の下垂体門脈周辺にGRF含有神経の神経終末が豊富に存在し,その神経の細胞体は,主に弓状核に分布していた.ヒト視床下部抽出部からGRFを精製,構造決定したLingらは,その構造が膵腫瘍由来の44個のGRFと完全に一致していたと報告した.すなわち,膵腫瘍からその構造が解明されたGRFは,生理的な状態でヒト視床下部に存在する内因性GRFそのものであったわけである.
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