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現在開発中の免疫調節剤
著者: 水島裕1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学・第1内科
ページ範囲:P.560 - P.563
文献購入ページに移動 免疫調節剤とは,免疫機能が低下している場合はそれを増強し,免疫が逆に亢進している場合は低下させ,自己抗体など異常抗体が産生されているときはそれを抑制する薬剤と考えられている.すなわち,生体にとって好ましくない免疫応答,免疫反応をもとに戻すという意味である.かかる観点から考えると,自己免疫疾患,免疫不全症などの治療に最も有用と考えられる.現在,実際の臨床で応用されているものは数少ないが,今後の1つの治療の方向として注目されている.
免疫調節剤の使用あるいは臨床検討は,主として関節リウマチについて行われている.その理由は,臨床例が多いこと,免疫調節剤の副作用が比較的少ないこと,治療効果判定法がほぼ確立していることなどである.金塩やペニシラミンもおそらく免疫調節剤の1つのタイプに含まれると思われるので,本稿でもとり上げるが,その他の製剤のうち,あるものは金,ペニシラミンと類似するが,他のものは作用が比較的弱く,おそらく今後軽症例の関節リウマチや軽度の免疫不全症に応用されるようになろう.いずれにせよ,前述の両薬剤以外は現在開発中ないしは審査中である.
免疫調節剤の使用あるいは臨床検討は,主として関節リウマチについて行われている.その理由は,臨床例が多いこと,免疫調節剤の副作用が比較的少ないこと,治療効果判定法がほぼ確立していることなどである.金塩やペニシラミンもおそらく免疫調節剤の1つのタイプに含まれると思われるので,本稿でもとり上げるが,その他の製剤のうち,あるものは金,ペニシラミンと類似するが,他のものは作用が比較的弱く,おそらく今後軽症例の関節リウマチや軽度の免疫不全症に応用されるようになろう.いずれにせよ,前述の両薬剤以外は現在開発中ないしは審査中である.
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