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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻4号

1985年04月発行

今月の主題 胆道疾患診療のトピックス

胆道疾患と他臓器疾患

胆・肝・膵の相互相関

著者: 中野哲1 磯谷正敏2

所属機関: 1大垣市民病院・消化器科 2大垣市民病院・外科

ページ範囲:P.668 - P.669

文献概要

 肝臓,胆道,膵臓は,解剖,生理の面,臨床面のいずれにおいても密接な関係を有している.肝細胞に端を発した胆汁は,胆管を経て途中で胆嚢で濃縮され,膵頭部を貫いて十二指腸に膵液とともに分泌される.これら胆汁,膵液の分泌は,十二指腸粘膜から分泌されるセクレチン,CCK/PZ,ガストリンなどの消化管ホルモンにより統御され,また十二指腸粘膜と密接な関係を有する膵ラ氏島からはインスリン,グルカゴンなどの膵分泌ホルモンが分泌され,糖代謝や肝の発育に関与している.
 臨床的には胆石などの胆道疾患は肝障害や膵障害を惹起する1)し,劇症肝炎や肝硬変などの高度の肝疾患では膵に病変を惹起する2).また逆に,膵全摘で脂肪肝が生じるように,膵障害時には肝や胆道系に障害を起こすこともある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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