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雑誌目次

雑誌文献

medicina22巻6号

1985年06月発行

雑誌目次

今月の主題 ウイルス肝炎—現況と展望

理解のための10題

ページ範囲:P.1068 - P.1070

肝炎ウイルスはここまで解明された

A型肝炎ウイルス,B型肝炎ウイルス,δ因子

著者: 岡本宏明

ページ範囲:P.978 - P.981

 近年,肝炎ウイルスの研究分野にも分子遺伝学の手法が取り入れられ,飛躍的な進歩を遂げつつある.本稿では,最近の遺伝子組み換え技術の応用によって解明された事柄にも言及しながら,A型肝炎ウイルス,B型肝炎ウイルス,およびδ因子について概説する.

非A非B型肝炎ウイルス

著者: 志方俊夫

ページ範囲:P.982 - P.983

 非A非B型肝炎ウイルスはまだ発見されていない.非A非B型肝炎の研究は1970年代の終わりまでに,チンパンジーの感染実験のデーターがほぼ出そろった後2〜3年ほとんど進歩がなかった.ところが1984年の半ばをすぎて,幾つかの若干の新しいデーターの報告が出てきた.1985年には再び新たな,しかも急速な進歩が期待できそうである.非A非B型肝炎の存在が推定されたのは,1975年ごろA型肝炎ウイルスがみつかるかみつからないかという時期であった.HBs抗原の検出系が確立されると,供血者をHBs抗原でスクリーニングすることによって,キャリヤーの血液を輸血に使用しないようになった.そしてだれもがこれで輸血後肝炎がゼロになると考えたのである.ところが意外にも輸血後肝炎は20%から10%に減少したものの,それ以下には下がらなかったのである.しかも現在このようにして起こっている輸血後肝炎では,HBs抗原とかHBc抗体とかは証明されず,B型肝炎とは考えられないのである.そこでB型肝炎以外にも血液を介して伝搬する肝炎ウイルスの存在が推定されるに至ったのである.
 そしてその後,この肝炎に関連した抗原抗体系,あるいはウイルスそのものをみつけようという多くの試みがなされた.多くの抗原抗体系が世界の多くの研究室から報告された.

臨床のみかた

A型肝炎の疫学・臨床像

著者: 谷川久一

ページ範囲:P.984 - P.987

 1973年,FeinstoneによりA型肝炎ウイルス(HAV)が発見されて以来10年余の間に,同肝炎の疫学,診断法,臨床像,予防対策,病理所見など,ほとんどすべてのことが明らかになった.

B型肝炎の疫学・臨床像

著者: 鈴木宏

ページ範囲:P.988 - P.991

 B型肝炎にはA型肝炎と同様に初感染から発症するものと,B型肝炎ウイルス(HBV)キャリアから発症するものとがあり,その予後は非常に異なっている.わが国では成人のHBV初感染によりB型急性肝炎を発症した例からHBVキャリアに移行する例は非常に稀である.したがって,B型急性肝炎では初感染からの発症かHBVキャリアからの発症かを鑑別することは非常に重要である.一方,B型肝炎に起因する慢性肝炎,肝硬変および肝細胞癌はすべてがHBVキャリアであり,肝炎の慢性化,肝硬変への進展および肝細胞癌の併発にはHBVの持続感染が必要条件であることが明らかにされている.

非A非B型肝炎の疫学・臨床像

著者: 古田精市

ページ範囲:P.992 - P.995

 ウイルス肝炎の中にはA型肝炎ウイルス(HAV),B型肝炎ウイルス(HBV)以外の肝炎ウイルス感染による一群のウイルス肝炎が存在することは疑いのない事実であり,現在非A非B型肝炎として一括して呼ばれている.
 非A非B型肝炎の起因ウイルスの種類は,疫学的研究,臨床像,動物への感染実験の成績などより少なくとも2種類以上あるものと推定されているが,それらのいずれも未だ発見されていない.したがって非A非B型肝炎の診断は,A型肝炎,B型肝炎をはじめ,アルコールや薬剤などによる肝障害,代謝性肝疾患や既知のウイルス(EBV,CMV,その他)の感染による肝障害などの除外診断に頼らざるをえないのが現状である.

肝臓を侵すその他のウイルス

著者: 三宅和彦 ,   糸数憲二

ページ範囲:P.996 - P.997

 肝を侵すウイルスのうちA型,B型,非A非B型肝炎ウイルスが主として肝を標的器官にしているため,いわゆる肝炎ウイルスとして知られているが,実際にはほとんどのウイルスの急性感染症には程度の差はあれ一過性の肝障害を伴っていることが多い.肝炎ウイルス以外の肝を侵襲するウイルスには表1に示すような種々のウイルスがあるが,日常診療上留意すべきウイルスとしてEpstein-Barrウイルス(EBウイルス),サイトメガロウイルスが代表的ウイルスであるので,ここではこれらを中心に述べ,他のウイルスについての詳細は他の成書(文献1,2)を参照されたい.
 周知の通り非A非B型肝炎ウイルスは感染の同定ができず,このウイルスによる肝炎は除外診断によるのが現状である.臨床経過が良好な“非A非B型急性肝炎”には肝炎ウイルス以外のウイルス感染も考慮されるべきである.そのほか最近注目されている後天性免疫不全症候群(aquired immunodeficiency syndrome,AIDS)では高頻度に肝障害を伴っており,その起因ウイルスとされるHTLウイルス(Ⅲ型)が将来ウイルスリストに加えられることであろう.

さまざまな病態

劇症肝炎の病態生理

著者: 藤原研司 ,   正木尚彦

ページ範囲:P.998 - P.1001

 劇症肝炎は,外国では一般にウイルス肝炎の一型として扱われているが,本邦では1981年以来表1のような診断基準が広く用いられている.すなわち,ウイルス性肝炎,薬剤性肝炎などで重篤な肝障害の結果,脳症を特徴として進展した症候群と理解される1).したがって,その病態は,肝細胞壊死とそれに伴う肝細胞機能の脱落による血漿成分の異常により成立し,臨床上,肝性脳症,黄疸,血液凝固異常,腎障害の他,肺,心,膵など多臓器に障害が出現する.
 本稿では,これら劇症肝炎の病態のうち,とくに問題となる肝性脳症を中心に述べ,血液凝固異常についても簡単にふれることとする.

劇症肝炎の病理像

著者: 志賀淳治 ,   椙村春彦 ,   森亘

ページ範囲:P.1002 - P.1003

 肝炎の一部が劇症化することは古くから知られており,fulminant hepatitisという言葉も17世紀にはすでに存在していたと言われる.最近の,肝炎ウイルスに関する研究の進歩には目ざましいものがあるが,それにもかかわらず,なおこのように一部の肝炎だけが,なぜ劇症化するのか,という問いには依然として答えることができない.しかし,この数年間に知られるようになったいくつかの新しい事実は,この問題を多少とも解決の方向に導くのではないかと期待されている.

"acute-on-chronic"の概念

著者: 武藤泰敏

ページ範囲:P.1004 - P.1006

 Sherlock1)が初めて記載したacute-on-chronicという新語は,おそらくacute hepatic failure onchronic liver diseasesに由来するものと理解される.しかしながら,この概念は決して確立されたものではなく,実際の臨床例に照らした検討が始まったばかりであるといった方がよい.一方,学会や研究会において,各演者が安易にこの術語を用いて発表することにも,少なからず遭遇する.したがって,本稿では急性肝不全の特徴,acute-on-chronic(Sherlock)の紹介,ついで自験例に基づいたいわゆる"acute-on-chronic"について,以下述べることにする.

ウイルス肝炎の免疫病理

著者: 黒木哲夫 ,   宋健二 ,   山本祐夫

ページ範囲:P.1008 - P.1011

 肝炎ウイルスとしては,B型肝炎ウイルス:HBV(Blumberg,1965),A型肝炎ウイルス:HAV(Feinstone,1973)の本態が確立されている.現在,非A非B型肝炎ウイルス群を解明せんと精力的な研究が行われているが,その本態を明確化するまでには至っていない.
 HAVはエンテロウイルスに属するRNAウイルスであり,主に経口的に感染し,ウイルスの直接作用により感染肝細胞を障害すると考えられている.HAV感染により一部に急性肝炎,稀に劇症肝炎を発症するが,全て一過性感染であり,慢性肝炎への進展は認められていない.

ウイルス肝炎の慢性化

著者: 戸田剛太郎 ,   池田有成 ,   岡博

ページ範囲:P.1012 - P.1015

 現在,肝炎ウイルスにはA型,B型,非A非B型,D型(δ因子)がある.このうち,非A非B型はウイルスの分離がなされていず,その本態も不明である.また,A型肝炎ウイルスについては持続性感染の成立は知られていない.
 ウイルス肝炎が慢性化するかどうかは,ウイルスと宿主の相互作用によって決定されるが,慢性化については現在2つの考え方がある.1つは,慢性化の背景にはウイルス持続感染が存在するという考え方である.もう1つは,ウイルス感染をきっかけとして肝細胞を標的とする自己免疫反応が成立し,持続性の肝細胞障害が起きるとする考え方である.後者の考え方によればウイルスは単にきっかけを与えるに過ぎず,持続感染の必要はない.

B型肝炎ウイルスと発癌

著者: 小林健一 ,   服部信

ページ範囲:P.1016 - P.1018

 B型肝炎ウイルス(HBV)は肝炎・肝硬変の原因であることは確実であるが,肝細胞癌(肝癌)の発生にはどのように関与しているのであろうか.本項では以下疫学的ならびに臨床病理学的立場からHBVと発癌の関連について述べる.DNAレベルの立場からの検討については次項を参照されたい.

B型肝炎ウイルスの肝細胞DNAへの組み込み

著者: 三田村圭二

ページ範囲:P.1020 - P.1021

 B型肝炎ウイルス(HBV)感染と原発性肝細胞癌(肝癌)との関連性は疫学的,臨床的に認められていたが,遺伝子操作による組み換えHBVDNAを用いたmolecular hybridizationの方法により,HBVのDNAがHBVキャリアに発生した肝癌,さらにこれら肝癌由来培養細胞の染色体DNAに組み込まれていることが明らかにされた.動物腫瘍ウイルスによるtransformationにさいして,ウイルス核酸の染色体DNAへの組み込み(integration)がみられることから,HBVと肝癌との関連性が新たに遺伝子の次元で検討されるようになった.さらに,肝癌患者の非癌部肝細胞,肝癌を合併していないHBVキャリアの肝細胞の染色体DNAにもHBVDNAの組み込みが報告され,HBVDNAの肝細胞における存在様式と,その意義が検討されている.さらに,インターフェロンなどの抗ウイルス剤によるHBVキャリアの慢性肝炎の治療が試みられているが,HBVDNAの肝細胞における存在様式は種々薬剤による治療の適応と効果,さらにその意義と限界とに密接に関連すると考えられる.

小児における肝炎の問題点

著者: 白木和夫

ページ範囲:P.1022 - P.1023

 小児のウイルス肝炎も成人と同様,A型,B型,非A非B型があるが,その臨床像,疫学には成人と異なる点が少なくない.本稿においては成人の肝炎との関連性に重点を置いて,小児のウイルス肝炎をめぐる問題点を論ずることとしたい.

効果的予防法

肝炎ウイルスの消毒

著者: 遠山博

ページ範囲:P.1024 - P.1025

 肝炎ウイルスの消毒法の効果を立証することは至難なことである.従来,①retrospectiveな疫学的解析,②抗原性失活実験,③ボランティアによる人体実験,④チンパンジー実験の4法が組み合わされている.③,④が最も信頼される.①は従来欧米で歴史的に案外に評価され,②では,Bondら(1977)が,抗原力を完全に失わせることはウイルスにきわめて大きな物理的・化学的打撃を与えることで,感染力はとくに失っていてもなお抗原性は維持している.そのため抗原性を失活させるか,大幅に低下させれば消毒効果を証明したことになるとした.④チンパンジーはきわめて高価でしかも入手困難となっており,薬品消毒の場合,薬品の種類・濃度・作用時間および温度などの組み合わせが無数になって,そのしっかりした実験立証は至難なことになって来ている.消毒法の研究マーカーではHBs抗原を用いて,その効果で他の肝炎ウイルスに対する影響を類推する.消毒法には物理的方法(主として加熱)と化学的方法(薬剤)とがあることは申すまでもない.

A型肝炎の予防

著者: 小島健一 ,   小島秀男

ページ範囲:P.1026 - P.1027

 A型肝炎(HA)は経口的に,とくに便口感染(fecal-oral infection)の形で感染し,通常のヒト免疫グロブリン(immune serum globulin, ISG)が予防効果を発揮することは以前から知られていた.A型肝炎ウイルス(HAV)の発見以後,ウイルス自体の性質,HA抗原抗体系,疫学などが明らかになり,予防法も理論的根拠をもつようになり,ワクチンの開発も時間の問題となってきた.

B型肝炎ワクチン

著者: 飯野四郎

ページ範囲:P.1028 - P.1029

 B型肝炎ウイルス(HBV)感染には一過性感染と持続性感染がある.一過性感染では急性肝炎が劇症化することがあり,また,持続性感染では一部の人が慢性肝炎,肝硬変,肝細胞癌へ至る道筋があることから,その予防は重要な課題である.日本では持続性感染の主な原因がHBe抗原陽性の母親からその児への母児間感染であることが明らかにされており,今年度から国家的規模でその予防が行われることになっているが,これにより数十年後には日本からHBVが一掃されるものと期待されている.その主役がこのHBVワクチンである.
 HBV感染はウイルス感染であることから,ワクチンによる予防が可能であることは,HBV発見以前から指摘され,最初にKrugmanによって加熱血清投与が試みられ,その後に,HBs抗原を精製し,次いで不活性化処理を行う本格的なHBVワクチン作りが世界各国で行われた.HBV発見から10年を経ずしてワクチンは実用化され,日本でも,昨秋,製造許可承認がなされて,今秋からは一般使用が可能になると考えられる.

B型肝炎の予防—受動免疫による予防

著者: 馬場清

ページ範囲:P.1030 - P.1031

 高力価HBs抗体含有γ-グロブリン(HBIG)によるB型肝炎ウイルス感染に対する受身免疫はKrugman1)らの1971年に行った人体実験が最初であり,彼らはMS-2株血清(B型肝炎ウイルス含有血清)の接種実験においてHBIG投与群の70%がHBウイルス(HBV)に罹患せず,HBIGの非投与の対照群全員が,発症したことよりHBIGの有効性を指摘した.その後各国において,HBVの感染の機会が多い透析患者,医療従事者などに対してHBIGの投与が試みられ,その有効性が確認されてきた.現在,わが国においても周知の如く,HBVの汚染事故に対して,HBIGの投与が肝炎連絡協議会のB型肝炎医療機関内感染対策ガイドラインに沿って施行されている.ここではHBVの汚染事故の対処がどのように行われているか,また,その効果について述べることとする.

B型肝炎ウイルス母児間感染遮断

著者: 矢野右人

ページ範囲:P.1032 - P.1034

 HBV持続感染がB型慢性肝炎,肝硬変の原因となり,ひいては肝癌と密接な関連を有することが明らかになりその対策が急がれている.わが国では250万人,全世界では2億人以上のHBVキャリアーが存在すると推定され,日本のみでなくWHO(世界保健機構)が中心となり世界中のキャリアー予防対策が推進されようとしている.
 わが国ではHBワクチンの製造が認可され本年秋,遅くとも年内には市販され,HBワクチンによる予防体制が国家事業として開始されることが決まっている.HBウイルス感染は急性肝炎として感染する一過性感染と,HBVキャリアーへと移行する持続感染に区別される.前者は通常大人にみられる肝炎であり,後者の感染はe抗原陽性の母親より出産するときに感染が成立する母児間感染であり,この感染により慢性肝炎,肝硬変ひいてはHB抗原陽性の肝癌へと運命づけられる例も多い.今回厚生行政により,国家事業として取り上げられたのはこのHBV母児間感染予防対策である.ここでは母児間感染の実態,予防法,予防成績とともに今後の具体的方法論につき述べる.

B型肝炎ウイルス・キャリアへの対応—定期検診による管理

著者: 大林明 ,   原田英治 ,   田中慧

ページ範囲:P.1036 - P.1038

 わが国には200万以上ものB型肝炎ウイルスの慢性感染状態の人達(HBVキャリア)が存在している.近年,わが国におけるキャリアの予後,転帰は,その経過中に慢性肝炎に罹患することはあっても肝硬変,肝細胞癌にまで進展する頻度は低く,大部分は最終的には健康キャリアの状態に落ちつくことが多数の観察例から判明してきた.しかしキャリアを集団としてみた場合は,明らかに肝硬変,肝細胞癌にhigh-riskである.したがって,個々のキャリアに医学的管理のもとで適切な保健指導,あるいは診療を施す,という配慮が必要である.
 このような観点から筆者らは,昭和53年以来,キャリアを対象としたクリニックを設けて,献血時に発見されたもののほか,職場検診,住民検診,あるいは家族調査で発見されたキャリアに対しての保健指導と診療に携わってきた.ここに実施内容を記載して参考に供したい.

治療—その効果と限界

B型慢性肝炎—インターフェロン療法

著者: 加登康洋 ,   樋上義伸 ,   鵜浦雅志 ,   小林健一 ,   服部信

ページ範囲:P.1039 - P.1041

 B型慢性肝炎に対して現在行われている治療法としては,その作用機序の面から次の2種類に大別される.ひとつは宿主の免疫能を賦活し,ウイルス排除機構を正常化または増強しようとする免疫療法であり,他の1つは,ウイルスの増殖を抑制することによりウイルスを排除しようとする抗ウイルス療法である.前者には,ステロイド中止後のrebound現象を利用するステロイド離脱療法も含まれるが,このような免疫賦活する治療法では,一時的であるにせよ肝炎の増悪を伴う点が問題とされている.B型慢性肝炎の治療の目標は,ウイルスの体内よりの完全排除であるから,抗ウイルス剤による治療方法が最良と思われる.現在B型慢性肝炎の治療に使用されている抗ウイルス剤は,インターフェロン(IFN)とadeninearabinoside(Ara-A)である.このうちIFNは,抗ウイルス作用だけでなく種々の生物学的活性を有し,抗原性によってIFN-α(白血球IFN),β(線維芽IFN),γ(免疫IFN)の3種類に分類される.ここでは,B型慢性肝炎のIFN-α,β療法について,現在までの成績にもとづいて,その有効性および今後の問題について述べることにする.

B型慢性肝炎—Ara-A,Ara-AMP療法

著者: 斎藤純夫 ,   市田文弘

ページ範囲:P.1042 - P.1043

 B型肝炎ウイルス(HBV)の本態の解明に伴い,B型慢性肝炎の病態もその全容がほぼ明らかになり,その治療方針も変わりつつある.すなわち,従来からの肝庇護,自他覚症状の改善を指標とした薬物療法と異なり,この疾患の直接原因であるHBVの減少,排除を目的としたAdenine arabinoside(Ara-A),インターフェロンなどの抗ウイルス療法の試みである.
 それらのうちAra-A療法が試みられてから1)すでに10数年を経過し,いくつかの報告2〜4)がなされ,その評価とともに限界に対しても一定の見解が示されつつある.ここでは,本邦におけるAra-A研究会での第2相試験の臨床成績を引用しつつ,B型慢性肝炎に対するAra-A療法の概要について述べる.

ステロイド離脱療法

著者: 熊田博光 ,   池田健次 ,   村島直哉 ,   吉場朗

ページ範囲:P.1044 - P.1046

 e抗原陽性の慢性活動性肝炎は,頻回にトランスアミナーゼの上昇を繰り返しながら長い年月を経過し,1部は肝硬変さらには肝癌に進展することが明らかになっている.こうしたe抗原陽性の慢性活動性肝炎はe抗原を消失させ,さらにe抗体へのseroconversionを起こすことにより,血清トランスアミナーゼをはじめ肝機能の改善が得られる.また組織学的には慢性肝炎の活動性はなくなる.
 筆者らは,ステロイド剤を比較的短期間大量に使用し,中止後に起こる血清トランスアミナーゼの再上昇(rebound現象)を利用し,その後にe抗原からe抗体へのseroconversionが起こる現象を見つけ出しこのrebound現象を治療に応用した.最近ではe抗原陽性の慢性活動性肝炎の症例にステロイド離脱療法を行い,e抗原の消失率は約50〜70%であったと報告されている.ここでは,この治療法の実際とその適応,さらには禁忌症例について具体的に述べる.

B型慢性肝炎—免疫療法

著者: 各務伸一

ページ範囲:P.1048 - P.1049

 HBウイルス(HBV)による肝炎は,HBVの直接的な肝細胞障害によって発症するのではなく,HBVに対する免疫応答があって,初めて肝障害が発現すると考えられている.一方,HBVの持続感染と肝炎慢性化は密接な関連があり,この際,宿主の細胞性免疫の低下が主因であるとされている.最近は,HBs抗体産生に関し,特異的なB細胞機能の低下とサプレッサー機能の亢進が指摘されている.
 したがって,B型慢性肝炎に対する免疫療法としては,免疫賦活剤により,生体の免疫応答を賦活し,ウイルスおよびウイルス感染肝細胞に対する免疫応答を高め,一挙にウイルスおよびその感染細胞を排除することにより,肝炎の病態を終焉させることが意図されるわけである.

その他の新しい肝臓病薬

著者: 瀧野辰郎 ,   中嶋俊彰 ,   瀬戸良文

ページ範囲:P.1050 - P.1051

 HBウイルスやNANBウイルスの持続感染に起因する慢性肝炎や肝硬変症に対する薬物治療の目標は,原因である肝炎ウイルスを生体から排除すること,ならびに障害された肝臓機能を賦活し,改善することにある.しかしウイルスを完全に体から排除する治療剤は未だ発見されず,従来の肝臓用剤や肝庇護剤では,肝障害に伴うトランスアミナーゼ値やその他の肝機能検査の異常をただ漠然と改善するものが多かった.実際,本邦で昭和48年以後行われて来た二重盲検試験による肝臓用剤の再評価の成績では,大部分の薬剤で臨床的な全般改善度や肝機能改善度,とくにトランスアミナーゼ値の改善に有効性が認められている(表)1).これらの肝臓用剤は,慢性肝炎あるいは肝硬変症の治療薬としての適応ではなく,「慢性肝疾患における肝機能の改善」という対症療法的な意味から認可されたものである.
 最近,慢性肝炎や肝硬変症において蛋白代謝を主として改善するマロチラートと,HBe抗原からHBe抗体へのseroconversionを促進するシアニダノールが開発された.次にこれらの新しい肝臓病治療薬について述べる.

食事療法

著者: 兼高達貳

ページ範囲:P.1052 - P.1054

 ウイルス肝炎に対する特異的な食事療法がある訳ではないが,肝硬変への進展の阻止,病状の軽減,回復の促進を計る上で,食事療法は重要な肝疾患療法の一つである.PatekとPost1)の高蛋白・高カロリー・高ビタミン食は,その根本理念は不変であろうが,若干の修正を必要としている.例えば,過剰のエネルギー摂取は栄養過剰による脂肪肝や肥満の原因となる.栄養必要量でもこの点に対する配慮がみられるが2),最近のわが国の労働量の大きな変化に対応できない面があろう.従来の,重労働,中等度,軽度の作業という基準が大きく潰れているのに,これに対するエネルギー必要量の新しい検討がなされていない.肝疾患患者や回復期の患者に対しては軽業が望ましい点を考慮して,必要量よりやや少な目に見積っておいた方がよいであろう.また,理論的な食事箋は時として調理が困難なものになりうる.そこで,栄養士の松本幸代氏に実際の食事を作って頂いて,計算値の実用性を確認した.これらの詳細は紙面の都合で省略するが,簡単な図にまとめておいた(図1〜8).

座談会

ウイルス肝炎—研究と臨床の現状

著者: 矢野右人 ,   上村朝輝 ,   林茂樹 ,   小池克郎 ,   織田敏次

ページ範囲:P.1055 - P.1067

 織田(司会) 肝臓の病気も,私たちの時代とはだいぶ変わってきました.後でそれぞれヤング・パワーの心意気をうかがおうと思います.
 肝炎がウイルスでひき起こされるということが解明されたのは昭和16年,私が東大に入った年です.北大の弘先生のお仕事を新聞記事で読みました.今でも覚えておりますが,1年坊主,何もわからないのですが,それでも大変なことだというような印象だけは…….北岡正見先生のところへ私も飛び込んだのでしたが,先生は素人がウイルスなどやっちゃいかんということをおっしゃいました.したがってウイルスを横目で見ながらウイルスなき肝臓病学を始めたわけです.まずは蛋白と肝臓,その次がGOT,GPTからG6Pase.1954年のLaDue,WróblewkiのGOTでしたから,日本でそれを測り出したのが昭和30年頃.私が昭和33年に消化器病学会の特別講演をやるわけです.そのときは肝機能の細胞生化学的研究という,いまから考えたら大それた表題でしたが,その当時は何とか酵素を中心に,構造と機能をこれからやろうという心意気を示したものでした.

グラフ 胸部X線診断の基礎

撮り方と読み方(18)

著者: 新野稔

ページ範囲:P.1082 - P.1089

〔症例1〕
 48歳,女性.軽い喘鳴と咳嗽.
 診断:気管支粘液栓(mucoid impaction of bron-chi).

画像からみた鑑別診断(鼎談)

Sipple症候群

著者: 斎藤宣彦 ,   多田信平 ,   川上憲司

ページ範囲:P.1090 - P.1099

症例
 患者 58歳,男性,会社役員.
 主訴 動悸,頭重感.

講座 図解病態のしくみ 腎臓病・6

糸球体腎炎

著者: 野坂和男 ,   西忠博 ,   黒川清

ページ範囲:P.1119 - P.1129

 日常臨床で,血尿,蛋白尿,さらにネフローゼ症候群などを呈する患者に接する機会は多いが,このような患者を正しく管理する上で,腎生検材料による糸球体病変の組織学的診断は重要な指標となる.その理由として,これまでに集積された腎病変の組織像と臨床経過との対比から,各種糸球体腎炎に,ステロイド剤などの治療効果や予後に差があることが明らかになってきたことがあげられる.
 糸球体腎炎の病理組織学的分類は,現在では,光顕像(light microscopy:LM)に加えて,腎炎発症に密接な関係があるとされている免疫グロブリン,補体,フィブリノーゲンなどの沈着を糸球体に証明するための螢光抗体法(immunofluorescence:IF),さらに糸球体病変の超微形態変化を観察するための電子顕微鏡像(electron microscopy:EM)の3者に基づいている.本稿では,先ず正常糸球体の構造と病変の表現に用いられる用語について簡単に説明し,1982年WHO1)より提唱された分類(表)を基に,各原発性糸球体疾患のLM,IF,EM像を紹介し,臨床像と対比させてその特徴について述べる.

Oncology・18

原発巣不明癌

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.1131 - P.1134

 原発巣不明の転移性癌occult primarymalignancy(OPM)の定義は各人によりかなり異なる.たとえば,原発巣が剖検で判明したものをOPMとするものもある.また,もっと臨床的に有効な定義は,放射線的検査,臨床的検査を行っても,原発巣が不明な癌を呼ぶようにしている(表1).
 内科的腫瘍グループのみる症例中,およそ10〜15%がOPMであるといわれる.組織学的にOPMは2つに分けられ,1つは腺癌と未分化癌であり,もう1つは扁平上皮癌である.扁平上皮癌は頚部リンパ節への転移として,最初に現れる.

演習

目でみるトレーニング

ページ範囲:P.1075 - P.1081

—内科専門医による—実践診療EXERCISE

嚥下障害/発熱,嘔吐

著者: 俵哲

ページ範囲:P.1115 - P.1118

 54歳の女性,主婦.父親が胃癌,母親が脳卒中で死亡.既往歴に特記事項はない.
 来院の約7年前から声が鼻に抜けるようになり,舌がひきつるようで,牛乳1本飲みこむのに1日かかるようになった.約1年9カ月で体重が30kg減少したが,その後近医での胃管栄養などで改善した.約5年前から両腕に力が入りにくくなったが,夏期には改善が認められた.4カ月前から嚥下障害が激しくなり,後頭部痛も生じてきた.約1カ月前から食事をしていると次第に咀嚼力が弱くなってきた.

境界領域 転科のタイミング

亜イレウス

著者: 馬越正通 ,   𠮷川厚 ,   内山喜一郎

ページ範囲:P.1110 - P.1114

 亜イレウスとは,腸管の閉塞状態が比較的軽度で,まだある程度の内容の通過があるので排ガスや排便もみられ,浣腸や腸管運動促進剤の使用などにより軽快してしまうものや,症状が増悪もしないが完全には軽快しないで一進一退の状態をくり返す,概して慢性の経過をとるものをいう.したがって,緊急手術など救急処置を必要とする病態ではないが,経過によっては急性イレウスの状態に移行することもあるので,亜イレウスを管理するには急性イレウスの病態を熟知しておかねばならない.
 急性イレウスは日常遭遇する機会も多く,その症状経過は閉塞部位や閉塞の型によって著しい差がみられ,緊急手術を必要とするものから,待期的手術でよいもの,また非手術的療法で治癒できるものもあり,その病態はきわめて多彩である.

ベッドサイド 臨床医のための臨床薬理学マニュアル

メソトレキサート

著者: 辻本豪三 ,   越前宏俊 ,   石崎高志

ページ範囲:P.1100 - P.1109

 今回は,制癌剤の中でも臨床薬物動態(clinical pharmacokinetics)の研究がよく行われており,その薬物動態の知見が臨床治療に応用されている,葉酸拮抗薬のメソトレキサート(Methotrexate:amethopterin:4-amino-N10-methylperoyl-glutamic acid:以下MTXと略す)について解説する.MTXは主として各種の悪性腫瘍,白血病の標準的臨床治療および試験的治療に現在用いられている.MTXはその投与量,投与計画を操作することにより,その治療効果(中毒効果も)が劇的に変わるということが判っており,治療対象となる腫瘍に応じ,投与法が通常の少量投与low-dose therapyから極端に大量投与を行うhigh-dose therapyまで多岐にわたる.当然,その投与法に応じて中毒のリスクも変わるが,原則的には,標準的low-dose therapyでは,中毒リスクの高い患者を除いて,一般的にMTXの血中濃度モニタリングを行うことは必要とされない.一方,中毒リスクの高いhigh-dose therapyを受けている患者にとっては,その血中濃度モニタリングは必要不可欠であり,high-dose therapyは,血中濃度モニタリングが可能でかつ,それに随伴する種々の問題に対応できる施設,経験を持ったスタッフがない所ではこの上もなく危険で,行うべきではない.

CPC

発熱と胸部X線上多発性透亮影(空洞性病変)を呈した63歳の女性

著者: 河端美則 ,   杉田博宣 ,   徳田均 ,   中島由規 ,   小山明 ,   木野智慧光 ,   岩井和郎 ,   太田幸吉

ページ範囲:P.1144 - P.1150

症例
 患者:62歳,女性.
 主訴:発熱,全身倦怠感,体重減少.

新薬情報

BRM(biological response modifiers)

著者: 山田祐司 ,   水島裕

ページ範囲:P.1136 - P.1138

 これまでの癌治療は手術療法,化学療法,放射線療法に負うところが大きかった.最近これらの治療法に加え,第4の癌治療法の薬剤としてBRM(biological response modifiers)という概念が定着しつつある.これまでの3つの癌治療法が腫瘍そのものが第1のtargetであるのに対し,BRMのtargetは腫瘍宿主自身であることがこれまでの癌治療法とはまったく違う.腫瘍宿主をtargetとすることにより,腫瘍に対する"生物学的反応を修飾"し,腫瘍・宿主関係を変え,結果的に治療効果を期待するのがBRMである.BRMには表に示すごとく,これまで免疫療法や免疫調節剤として広く臨床に用いられているものから,これから用いられるようになるであろうものまでさまざまなものが含まれる.表ではBRMを,お互いに重複する面はあるが,作用機序別に大きく5つに分類した.以下,代表的なBRMに関して説明を加える.

感染症メモ

抗生物質関連腸炎(antibiotic-associated colitis)

著者: 高橋幸則 ,   北原光夫

ページ範囲:P.1142 - P.1142

 急性の大腸炎の診断の際に考慮すべきものにantibiotic-associated colitis(AAC)がある.これには軽度の下痢から激症の偽膜性大腸炎まで広い病態が含まれる.そして患者の糞便からClostridium difficileとその毒素が同定されたことから,ごく一部(Klebsiellaoxytoca, Staph.aureus)を除いて,これがAACの病因と考えられている.C.difficile大腸炎はあらゆる年齢層に起こるが,とくに高齢者に頻度が高くなっている.その他のhigh risk groupとしては,癌患者,腹部手術を受けた者,さらにICU入院患者などがあげられる.
 抗生物質についてはその投与期間・投与量はAAC発症と直接の関係はなく,予防投与においても発症が認められている.誘因となる抗生物質としては以下のようなものがある.ペニシリンG,アンピシリンなどのペニシリン系,各種のセフェム系,クリンダマイシン,リンコマイシン,メトロニダゾール,テトラサイクリン,エリスロマイシン,S-T合剤,クロラムフェニコール,およびリファンピシンなどである.また,アミノグリコシドの経口投与例の報告もある.

面接法のポイント

死にゆく患者,性問題を持つ患者との面接

著者: 河野友信

ページ範囲:P.1140 - P.1141

1.死にゆく患者との面接
 死にゆく患者に,身体の治療者としてだけ臨もうとする限り,無力感に陥らざるをえない.末期の定義や末期であることの診断,末期医療のあり方については議論の多いところであるし,微妙で難しい問題が少なくないので,死にゆく患者ということばの内容については,ここではあまり触れない.どんな治療をしても3カ月以内に死ぬことが予測されるような末期患者のことを指していると考えていただきたい.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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