文献詳細
今月の主題 ウイルス肝炎—現況と展望
さまざまな病態
文献概要
劇症肝炎は,外国では一般にウイルス肝炎の一型として扱われているが,本邦では1981年以来表1のような診断基準が広く用いられている.すなわち,ウイルス性肝炎,薬剤性肝炎などで重篤な肝障害の結果,脳症を特徴として進展した症候群と理解される1).したがって,その病態は,肝細胞壊死とそれに伴う肝細胞機能の脱落による血漿成分の異常により成立し,臨床上,肝性脳症,黄疸,血液凝固異常,腎障害の他,肺,心,膵など多臓器に障害が出現する.
本稿では,これら劇症肝炎の病態のうち,とくに問題となる肝性脳症を中心に述べ,血液凝固異常についても簡単にふれることとする.
本稿では,これら劇症肝炎の病態のうち,とくに問題となる肝性脳症を中心に述べ,血液凝固異常についても簡単にふれることとする.
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