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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻6号

1985年06月発行

文献概要

今月の主題 ウイルス肝炎—現況と展望 効果的予防法

B型肝炎ウイルス・キャリアへの対応—定期検診による管理

著者: 大林明1 原田英治1 田中慧2

所属機関: 1国立療養所東京病院・内科 2都立駒込病院・内科

ページ範囲:P.1036 - P.1038

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 わが国には200万以上ものB型肝炎ウイルスの慢性感染状態の人達(HBVキャリア)が存在している.近年,わが国におけるキャリアの予後,転帰は,その経過中に慢性肝炎に罹患することはあっても肝硬変,肝細胞癌にまで進展する頻度は低く,大部分は最終的には健康キャリアの状態に落ちつくことが多数の観察例から判明してきた.しかしキャリアを集団としてみた場合は,明らかに肝硬変,肝細胞癌にhigh-riskである.したがって,個々のキャリアに医学的管理のもとで適切な保健指導,あるいは診療を施す,という配慮が必要である.
 このような観点から筆者らは,昭和53年以来,キャリアを対象としたクリニックを設けて,献血時に発見されたもののほか,職場検診,住民検診,あるいは家族調査で発見されたキャリアに対しての保健指導と診療に携わってきた.ここに実施内容を記載して参考に供したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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