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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻6号

1985年06月発行

今月の主題 ウイルス肝炎—現況と展望

治療—その効果と限界

B型慢性肝炎—免疫療法

著者: 各務伸一1

所属機関: 1名古屋大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.1048 - P.1049

文献概要

 HBウイルス(HBV)による肝炎は,HBVの直接的な肝細胞障害によって発症するのではなく,HBVに対する免疫応答があって,初めて肝障害が発現すると考えられている.一方,HBVの持続感染と肝炎慢性化は密接な関連があり,この際,宿主の細胞性免疫の低下が主因であるとされている.最近は,HBs抗体産生に関し,特異的なB細胞機能の低下とサプレッサー機能の亢進が指摘されている.
 したがって,B型慢性肝炎に対する免疫療法としては,免疫賦活剤により,生体の免疫応答を賦活し,ウイルスおよびウイルス感染肝細胞に対する免疫応答を高め,一挙にウイルスおよびその感染細胞を排除することにより,肝炎の病態を終焉させることが意図されるわけである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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