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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻6号

1985年06月発行

文献概要

今月の主題 ウイルス肝炎—現況と展望 治療—その効果と限界

食事療法

著者: 兼高達貳1

所属機関: 1東京逓信病院・消化器科

ページ範囲:P.1052 - P.1054

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 ウイルス肝炎に対する特異的な食事療法がある訳ではないが,肝硬変への進展の阻止,病状の軽減,回復の促進を計る上で,食事療法は重要な肝疾患療法の一つである.PatekとPost1)の高蛋白・高カロリー・高ビタミン食は,その根本理念は不変であろうが,若干の修正を必要としている.例えば,過剰のエネルギー摂取は栄養過剰による脂肪肝や肥満の原因となる.栄養必要量でもこの点に対する配慮がみられるが2),最近のわが国の労働量の大きな変化に対応できない面があろう.従来の,重労働,中等度,軽度の作業という基準が大きく潰れているのに,これに対するエネルギー必要量の新しい検討がなされていない.肝疾患患者や回復期の患者に対しては軽業が望ましい点を考慮して,必要量よりやや少な目に見積っておいた方がよいであろう.また,理論的な食事箋は時として調理が困難なものになりうる.そこで,栄養士の松本幸代氏に実際の食事を作って頂いて,計算値の実用性を確認した.これらの詳細は紙面の都合で省略するが,簡単な図にまとめておいた(図1〜8).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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