文献詳細
文献概要
講座 図解病態のしくみ 腎臓病・6
糸球体腎炎
著者: 野坂和男1 西忠博1 黒川清2
所属機関: 1東京大学医学部・第1内科 2東京大学医学部・第4内科
ページ範囲:P.1119 - P.1129
文献購入ページに移動糸球体腎炎の病理組織学的分類は,現在では,光顕像(light microscopy:LM)に加えて,腎炎発症に密接な関係があるとされている免疫グロブリン,補体,フィブリノーゲンなどの沈着を糸球体に証明するための螢光抗体法(immunofluorescence:IF),さらに糸球体病変の超微形態変化を観察するための電子顕微鏡像(electron microscopy:EM)の3者に基づいている.本稿では,先ず正常糸球体の構造と病変の表現に用いられる用語について簡単に説明し,1982年WHO1)より提唱された分類(表)を基に,各原発性糸球体疾患のLM,IF,EM像を紹介し,臨床像と対比させてその特徴について述べる.
掲載誌情報