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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻7号

1985年07月発行

今月の主題 抗炎症剤の進歩と使い方

ステロイド剤使用のための基礎知識

ステロイド剤のリンパ球に対する作用

著者: 坂根剛1 鈴木登1

所属機関: 1島根医科大学・第3内科

ページ範囲:P.1166 - P.1167

文献概要

 ステロイドはリンパ球に対して多様な作用を示すが,一般的には免疫応答の種々のステップを抑制するように働くことが多く,この点に着目して免疫異常症や臓器移植によく使われてきた.しかしその作用機序については,いまだに十分に分かっていない.その主な理由は,①動物種によってステロイドの効果が異なり,動物での成績をそのままヒトに当てはめることができない,②ヒトにおいても正常リンパ球とリンパ腫細胞,リンパ性白血病細胞ではステロイドに対する感受性に差があり,正常リンパ球でもすべてのサブセットに対して一様の効果を示さない,③同じサブセットに対しても,異なる活性化状態にあるリンパ球には異なった効果を示すことなどによる.
 ここではまず諸家の成績を参考に,リンパ球に対するステロイドの作用機序を概説してみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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