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今月の主題 抗炎症剤の進歩と使い方 ステロイド剤の使い方
皮膚疾患におけるステロイド剤の使い方
著者: 武田克之1 荒瀬誠治1
所属機関: 1徳島大学医学部・皮膚科
ページ範囲:P.1190 - P.1193
文献購入ページに移動 近年,ステロイド(以下スと略記)外用剤の進歩はめざましく,初めて臨床応用された1952年から現在に至る30数年間に,薬理効果(薬効)のより強い製剤が相次いで提供され,皮膚疾患外用療法の主流を占めている.しかし,ス剤は「外用が内用より絶対に安全である」との考えを前提として,薬効を高めるために,主剤の開発,基剤の改良,外用法の工夫などの努力が長年積み重ねられてきているが,その安易な考えは捨てねばなるまい.すなわち,ス外用剤のすぐれた薬効に医師は双刃の剣であることを忘れ,患者の盲信は連用をもたらし,処置に手をやく副作用を発症する.したがって,最近,スの宿命といわれる副作用と薬効を乖雑させたス外用剤も登場したが,すぐれた薬効から乱用を招き,安全性に疑問が投げかけられ,使い方の面でも反省させられる症例が少なくない.本稿ではス外用剤開発の流れ,長期連用時の副作用,副作用に対応しての使用法などについて略述する.
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