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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻7号

1985年07月発行

文献概要

今月の主題 抗炎症剤の進歩と使い方 非ステロイド剤最近の動向

選択的プロスタグランディン合成抑制剤

著者: 小林絢三1 荒川哲男1

所属機関: 1大阪市立大学医学部・第3内科

ページ範囲:P.1212 - P.1213

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 アスピリン,インドメサシンなどの非ステロイド性抗炎症剤(non-steroidal anti-inflammatory drugs;NSAID)は,種々の臓器炎症に対して繁用される薬剤であるが,その主目的の抗炎症効果とは裏腹に胃粘膜病変が発生することはよく知られている.
 最近,新しいNSAIDが続々と開発されつつあるが,その抗炎症作用はともかくとして,副作用である胃粘膜病変は一向に減少の兆しはない.しかし,新しいNSAIDのある種のものは,その抗炎症作用はインドメサシンに比して遜色がなく,逆に胃粘膜傷害作用が弱いことが明らかにされつつあることからも,NSAIDの作用機序の解明とも平行しつつ,こうした新しいタイプの薬剤の開発はきわめて望ましいことと考えられる.本稿ではNSAIDによる胃粘膜病変の発生機序についての新しい知見〔とくにプロスタグランディン(PG)との関連など〕と,胃粘膜傷害の弱い,選択的PG抑制剤なる概念が適応できる新しいNSAIDについて解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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