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雑誌目次

雑誌文献

medicina22巻8号

1985年08月発行

雑誌目次

今月の主題 高血圧症—今日の治療

理解のための10題

ページ範囲:P.1432 - P.1434

疫学

わが国における高血圧症管理の現況

著者: 籏野脩一

ページ範囲:P.1342 - P.1345

 厚生省発表の資料を用いて全国の高血圧者の概況と管理状態を調べてみよう.

高血圧の予後と治療による改善

著者: 柴田博

ページ範囲:P.1346 - P.1347

高血圧の予後規定因子
 高血圧の予後は,血圧のレベルに規定されることはいうまでもない.脳卒中,心臓病,腎障害などはほぼ直線的に,血圧の値に比例して起きやすくなる.これらの疾患の基礎となる全身の動脈硬化の程度も血圧のレベルに応じて強くなる.さらに,年齢も予後を左右する因子の1つである.たとえば,比較的若い年代においては脳出血が,加齢とともに脳梗塞が起きやすくなる.糖代謝,高脂血症,低脂血症などの合併症の存在も高血圧の予後を悪くすることが知られている.以上の諸因子は,1つの地域や職域の中で,高血圧症の個々人の予後の差をもたらす要因として念頭におかなければならない.
 疫学的にみると,高血圧の予後に最も大きな影響を与えるのは栄養状態や生活様式である.欧米では,高血圧症が心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患に至ることが多く,わが国では脳卒中になりやすいという予後の差は,かつてはわが国の血圧レベルが欧米のそれより高いためであろうと想像されていた.

診断

血圧の正しい測定法と高血圧症の診断

著者: 川崎晃一

ページ範囲:P.1348 - P.1350

 "高血圧"は症状名であり,その診断は簡単であるが,正しい方法で血圧測定が行われてはじめて高血圧症の正しい診断ができる.

高血圧患者の何をどのように評価するか

著者: 倉持衛夫

ページ範囲:P.1352 - P.1354

 高血圧治療の目的は,血圧を低下させ,高血圧に起因する心・血管合併症の発生,進展を防止し,それによる死亡を減少させることであり,そのうえ快適な生活を営み,天寿を全うすることにある.高血圧症患者の診療はこの目的を目指して行われ,正しい診断,重症度の把握,的確な治療が実現できるように個々の症例について評価がなされなければならない.
 高血圧症患者の診察に際して留意すべき点として,(1)血圧が真に異常であるのか,(2)ただちに治療すべき高血圧か,(3)高血圧の原因がみつけられないか,(4)高血圧合併症(臓器障害)の有無とその程度,(5)各種降圧薬の使用に際して支障となることの点検,(6)高脂血症など高血圧以外の動脈硬化促進因子の有無,(7)高血圧症と直接関連のない疾患が潜んでいないか,などがあげられる.

二次性高血圧をいつ,どのように鑑別するか

著者: 三浦幸雄

ページ範囲:P.1356 - P.1359

 高血圧患者の中で,二次性高血圧患者の占める割合はそう高いものではなく,高血圧を専門とする診療科でも全患者の5%以下ではないかと考えられる.しかし,若年者や治療抵抗性の患者に限れば,その頻度はかなり高く,的確な鑑別診断は高血圧の診療上きわめて重要な問題である.本稿では,二次性高血圧のスクリーニングに要する日常診療上の留意点や検査項目について要約する.各疾患の非典型例や検査方法などの詳細については,それぞれの専門書を参照されたい.

治療

非薬物治療の実際—食事療法

著者: 藤田敏郎

ページ範囲:P.1360 - P.1362

 今日,薬物療法が高血圧症治療の主役を占めていることは事実であるが,古くから行われている食事療法は現在でも軽視することはできない.
 近年,降圧薬の開発の進歩はめざましく,従来血圧コントロールが困難であった悪性高血圧症などの重症高血圧の治療が比較的容易にできるようになったことは確かである.したがって,現在では薬物療法のみで高血圧症が治癒しうるとの印象もなくはない.しかし,本態性高血圧症の原因が明らかでない現在では,薬物による降圧療法も対症療法の城を出ていない.これに対して,食事性因子は本態性高血圧症の原因因子の中で重要な要因であることが,多くの研究から明らかにされてきた.また最近,全高血圧症の70%を占めると言われる軽症高血圧症に対する薬物療法の是非が論議されている.それは,高血圧の治療が長期にわたって行う必要があり,薬物療法には常に作用とともに副作用がつきまとうからである.以上の理由から,食事療法や運動療法などの非薬物療法の重要性が再認識されるようになった.

非薬物治療の実際—運動療法

著者: 荒川規矩男

ページ範囲:P.1364 - P.1365

 「運動の降圧効果にはまだ十分納得いくほど明確な資料がない」と,WHOは1983年の軽症高血圧の治療ガイドラインの中で述べている1).運動生理学の専門家すら同じことを言う2)
 筆者らはこの問題を5,6年も以前から自問し,そして臨床研究を行い,すでに納得のいく資料を得つつある3-9).ここで筆者らの運動療法の成果を簡単に紹介する.

段階的薬物治療の実際と問題点

著者: 金子好宏

ページ範囲:P.1366 - P.1369

従来の段階的治療法の問題点
 高血圧患者の薬物治療については,アメリカの高血圧合同委員会とWHOの高血圧専門委員会から"step-ped care program"(段階的治療法)という方法が勧告され,この方法は,これまで一般医家に対する降圧薬の使い方の指針として役立ってきた.しかし従来の段階的治療法については,その後きびしい批判が起こり,新しく作りかえる必要があるという意見が強くなっている.ただし,それをどのように改めたらよいかについては,まだ合意が得られてはいない現状である.これまでアメリカ,ヨーロッパ,オーストラリアなどで,段階的治療法に似た治療法の効果が,多数の患者を対象とした数年間にわたる大規模な,いくつかの二重盲検試験で検討されてきたが,その結果,従来の段階的治療法では,脳血管障害は減るが心筋梗塞はなかなか有意には減らない,ということがわかってきた1〜5).欧米では心筋梗塞が最大の死因になっており,治療によって心筋梗塞の発症がどういう影響を受けるかということに関心が強い.大きなrisk factorである高血圧を抑えれば心筋梗塞は減るはずであるのに,そういう結果が得られないのは,段階的治療法のやりかたに欠陥があるためではないかということになった.そして,従来の段階治療法で第1選択薬に使われてきたサイアザイド系利尿薬が犯人として疑われるようになった.

高血圧治療のコンプライアンス

著者: 藤井潤

ページ範囲:P.1372 - P.1373

 長期降圧剤療法を阻む因子の一つにコンプライアンスの不良がある.コンプライアンスとは,患者が医師の指示を守る(comply)かどうかを意味する言葉で,よい訳語がない.勝手に治療をやめる患者,服薬を忘れる患者,減塩食や禁煙を守らない患者など,コンプライアンス不良の例はどこにもある.これに対してどうすればよいか.以下私見を述べる.

降圧薬の副作用とその防止

著者: 日野尚子 ,   海老原昭夫

ページ範囲:P.1374 - P.1379

 高血圧の治療は,それによって高血圧性合併症を予防し,延命効果をはかるために行われるものであるから,継続できるものでなければならない.そのためには,長期にわたって使用される薬剤の副作用の発現を防止,あるいは最小限にくいとめることが必要である.そこで本稿においては,各種降圧薬の主な副作用についてまとめ,その防止策を考えることにしてみたい.

特殊な高血圧症の治療

軽症高血圧の治療

著者: 島本和明 ,   西谷隆宏

ページ範囲:P.1380 - P.1382

軽症高血圧とは
 軽症高血圧とは,血圧の上昇が軽度で,臓器障害がほとんどない高血圧をいう.高血圧を血圧値で分類すると,拡張期血圧で90〜104mmHg,105〜119mmHg,120mmHg以上それぞれで軽症,中等症,重症高血圧となり,したがって軽症高血圧とは拡張期血圧が90〜104mmHgの血圧値を示す固定性高血圧といえる.WHOとISHの指針1)によると,図に示すごとく,坐位で約3分間に少なくとも3回血圧を測定し,そのうち最も低い血圧値をそのときの血圧として,その後4週間に日を変えて少なくとも2回以上血圧を測り,拡張期血圧が常に90〜105mmHgの間にあるものを軽症高血圧としている.

高齢者高血圧症の治療

著者: 額田忠篤

ページ範囲:P.1384 - P.1385

高齢者高血圧の特徴
 高齢者高血圧には次のような型が多い.
 (1)末梢血管抵抗増加型 本態性高血圧は,循環血液量増加型,心拍出量増加型,末梢血管抵抗増加型に分類できるかもしれないが,高齢者の高血圧には前二者は少なく,後者に属す型が多い.すなわち,本態性高血圧の進展に伴っての小動脈硬化を有している型が多い.
 (2)収縮期性高血圧,動揺性高血圧 60歳を過ぎると,一般にその高血圧の血圧は動揺性となる.動揺するのは一般に収縮期圧であるが,高齢になるほど拡張期血圧も動揺性になることが多くなる.それは比較的大きな動脈の硬化性変化による弾力性の低下,腎細動脈硬化に伴う腎性因子の関与,生体内昇圧物質の代謝性調節障害などが関与するからであろう.

小児の高血圧症とその治療

著者: 福重淳一郎 ,   原田達生

ページ範囲:P.1386 - P.1388

 小児期の高血圧が最近注目されるようになってきた.しかし成人の場合と異なり,小児の血圧の測定法は標準化されておらず,その標準値も確立されていないのが現状であり,現在国立循環器病センターを中心に国際的レベルの検討がすすめられている(小児期の血圧とその関連要因に関する研究班,班長 小澤秀樹集団検診部長).
 ここでは小児の高血圧症およびその治療について述べる.

合併症を有する高血圧患者の治療

高血圧性緊急症の治療

著者: 有田幹雄 ,   増山善明

ページ範囲:P.1390 - P.1392

 高血圧性緊急症とは,原則的には高血圧による心血管系合併症のため,致命的となった病態をいう.この病態を迅速に診断し,適切な降圧療法を行えば,重篤な心血管系合併症による死亡率は減少する.高血圧性緊急症の重症度は,血圧の絶対値のみではなく,患者の臨床症状によって決定される.
 高血圧性緊急症には,解離性大動脈瘤急性期やうっ血性心不全を伴った高血圧,高血圧性脳出血,高血圧性脳症などが含まれる.高血圧性緊急症の患者は入院の上,集中監視室にて緊急な降圧を必要とする.高血圧性緊急症をきたす原因を表1に示す1)

脳血管障害を有する高血圧患者の治療

著者: 佐渡島省三

ページ範囲:P.1394 - P.1395

 高血圧は脳血管障害の最も重大な危険因子であり,降圧治療がその発症頻度の減少に大きく寄与していることは周知である.一方,脳血管障害例には高度の動脈硬化などの血管病変がみられることが多く,不用意な降圧は思わぬ脳血流低下をもたらすこともあり,注意が必要とされる.本稿では,脳血管障害急性期および慢性期での降圧治療と脳循環との関係について述べる.

心臓病を有する高血圧患者の治療

著者: 柳沼淑夫

ページ範囲:P.1396 - P.1397

後負荷としての収縮期圧と拡張期冠灌流圧
 血圧は左心室の血液駆出様式と動脈抵抗系の特性との相互作用によって決定される.すなわち,大動脈弁開放後,血液を大動脈内に駆出するにつれて次第に内圧(血圧)は上昇し,それが左心室の負荷となる.このような状態をincreasing after-load(次第に増加する後負荷)と呼ぶ,左心室にとってはこのような負荷に対する収縮をauxotoniccontractionと呼ぶ.高血圧患者においては,この次第に増加する後負荷が駆出後期にまで及び,左心室に対する負荷は著しく増加する.この現象は,実は動脈圧反射波が末梢動脈より逆行性に早期に帰って来て,順方向血圧の上に重なる現象である1).一方,左心室にとっては収縮終期に近いところにかなり高い血圧がもたらされるので,壁張力としては高値を維持しなくてはならず,(心内性)後負荷は増加することになる.
 左心室の駆出様式が短くて終了するものの代表的なものは肥大型心筋症であろう.それに近いものに僧帽弁閉鎖不全がある.このような心疾患に対しては収縮後期の血圧上昇は少なく,二峰性の山をみる.一方,収縮後期まで駆出する心疾患には拡張型心筋症や大動脈弁閉鎖不全があるが,収縮期血圧をもその収縮に準じて収縮後期まで高値をみることになる.後者のような収縮様式の患者に高血圧が合併すると負担は倍増する.

腎機能障害を有する高血圧患者の治療

著者: 小野山薫 ,   友岡卓

ページ範囲:P.1398 - P.1399

 高血圧患者で腎機能障害を伴う症例には,その腎機能障害の原因として,原発性腎疾患とともに種々の続発性腎疾患がある.後者には,本態性高血圧症の臓器病変の1つとして生じる高血圧性腎硬化も含まれる.したがって,観察された時点では腎障害を伴う高血圧であっても,それに至る過程が症例によって異なることを最初に理解しておかねばならない.
 腎障害を伴う高血圧では,糸球体腎炎が腎機能障害の原因であることが最も多い.このような症例では,高血圧が腎障害の進展因子として最も重要なものとされるが,同時に腎障害が原因となって高血圧が発症,進展することも明らかで,両者の間には悪循環が形成されている.したがって,腎障害のそれ以上の進展を防止するためには,血圧をコントロールすることが大変重要なこととなる.

妊婦の高血圧治療

著者: 猿田享男

ページ範囲:P.1400 - P.1401

 妊娠中には高血圧が発症しやすく,軽症例を含めると妊婦の10〜15%に高血圧がみられる.その多くが純粋型妊娠中毒症によるものであるが,ときには妊娠を契機に本態性高血圧が発症する場合や,妊娠してからはじめて血圧測定を受け,腎血管性高血圧,原発性アルドステロン症あるいは褐色細胞腫などの二次性高血圧が判明する場合もある.その原因が何であれ,ある程度以上の高血圧となれば母体ならびに胎児に危険性が出てくるため,薬剤の影響があっても,降圧薬を投与して血圧をコントロールせねばならない.

糖尿病を合併する高血圧者の治療

著者: 江藤胤尚

ページ範囲:P.1402 - P.1403

合併の頻度と予後
 糖尿病の経過中40から60%の症例に高血圧が合併してくる.また,高血圧と相前後して糖尿病が発見される症例にしばしば遭遇する.一般住民においても両者の合併率が比較的高いとするいくつかの報告がある.筆者らも,高血圧と糖尿病管理を長年行っている職域で,1,274名の高血圧管理対象者に対し経口糖負荷試験を行った1).29.7%に糖尿病型の耐糖能異常が存し,そのうち60%が新たに発見された症例であった.高血圧と糖尿病が合併すると粥状硬化を促進するので,高血圧者では一度は耐糖能を検査しておく必要があろう.
 糖尿病を合併した高血圧者では予後の悪いことが知られている,高血圧の入院症例について行われた糖尿病の有無による予後調査の結果を図に示す2).糖尿病を合併した高血圧では,3年経過すると非糖尿病高血圧よりも生存率が有意に低い.糖尿病を合併した高血圧の死因を調査したが,腎不全と心筋梗塞が有意に高率であった.糖尿病を伴う高血圧では,より徹底した降圧療法が必要である.

術前の高血圧管理

著者: 日和田邦男 ,   村上英紀

ページ範囲:P.1404 - P.1405

 高血圧はごくありふれた循環系の異常であるので,高血圧を合併した手術を受けなければならない患者に遭遇する機会は多い.他方,高血圧の原因を除くために手術を受ける二次性高血圧患者もある.両者を含めた術前の高血圧管理について,結論から述べると,いままで治療に用いていた降圧薬を可能な限り手術前まで投与するというのが現在の一般則である.手術前にβ遮断薬,あるいはクロニジンを中断すると反跳現象を生ずることがある.β遮断薬にみられる反跳現象には狭心症発作あるいは心筋梗塞が,クロニジンではhypertensive crisisがある.

高血圧研究のトピックス

心房性ナトリウム利尿ポリペプチド

著者: 石井當男

ページ範囲:P.1406 - P.1407

 心房筋細胞には心室筋細胞と異なり,分泌顆粒とみなされる球形顆粒が豊富に存在することは約20年前に指摘されていたが,その生理的役割は明らかではなかった.1976年,フランスのMarieらはラット心房顆粒は水・食塩制限で増加し,食塩とDOCA投与で減少することを初めて報告した.次いでカナダのde Boldも同様な所見を観察し,心房組織の抽出液は強力なナトリウム(Na)利尿作用と降圧作用を有することを示した.以来この数年間に,心房組織のNa利尿活性についての研究は飛躍的に発展し,Na利尿活性の本態はポリペプチドであることが明らかにされ,ホルモンとして循環調節に重要な役割を演じている可能性が指摘されるに至った.

Na-K-ATPase抑制因子

著者: 後藤淳郎 ,   山田薫

ページ範囲:P.1408 - P.1410

 本態性高血圧症の成因は未だ明らかにされていないが,疫学ならびに臨床上の成績から,本症と食塩摂取との関連が示唆されている.最近,本態性高血圧症に基づく腎硬化症の慢性腎不全6例において,正常腎の移植により治療抵抗性の高血圧が全例で正常化した事実が報告され,本態性高血圧症においては何らかの腎の異常が高血圧発症にきわめて重要であること,言い換えれば血圧は腎によって規定されていることが端的に示された.
 腎の異常の詳細は不明であるが,Dahlの食塩感受性ラットの腎でのNa排泄障害の存在を考慮すると,本態性高血圧患者腎においても第一義的にNa排泄障害が存在する可能性が大きい.現時点では,高血圧の発症を食塩という環境因子と腎Na排泄能という遺伝因子の両面からとらえ,その結果としての血圧上昇の機序に昇圧性の液性因子の関与を想定する説が有力である.本稿では昇圧性の液性因子として注目されているNa-K-ATPase抑制因子について述べる.

中枢神経と血圧調節

著者: 今泉勉

ページ範囲:P.1412 - P.1414

 中枢神経系が血圧調節に重要な役割を果たしていることは周知の事実である.すなわち,(1)ratで脊髄切断を行い,中枢よりの交感神経を切断すると収縮期圧は50mmHg程度に下降する.(2)精神的ストレス,脳卒中や脳圧亢進により血圧が上昇することは臨床でよく遭遇する.(3)さらに起立時の血圧が低下しないのは,末梢圧受容体よりの刺激を中枢神経系で総括して交感神経緊張,血管収縮を起こすからである.正常状態だけでなく病的状態(高血圧)においても中枢神経系が交感神経を介して,高血圧の発症,維持に重要な役割を果たしていることが示唆されている.(4)本態性高血圧における血中および髄液中ノルエピネフリンの増加,(5)また実験的高血圧ラット(DOCA salt,Dahl salt sensitive,SHRまた腎性の高血圧においてさえ)中枢・交感神経系の異常が高血圧の発症,維持に関与しているといわれている.(6)さらに,α-methyldopa(Aldomet®),clonidine(Catapres®)やpropranolol(Inderal®)はその中枢作用により血圧を低下させる.
 中枢神経系の血圧調節は単に交感神経を介しているだけではない.中枢神経による内分泌系の調節を介しての血圧調節も最近明らかになりつつある.

微小循環

著者: 大橋俊夫

ページ範囲:P.1416 - P.1418

 細動脈の末梢から毛細血管に分かれ,再び集まって細静脈の末梢に至るまでの領域の循環を微小循環といい,その領域の血管系を総称して交換血管と呼ぶ.すなわち,この領域では血液と血管周囲との組織とが薄い内皮細胞のみを介して接触し,血管内外の物質の交換を行う.したがって,この毛細血管領域こそ循環系において最も本質的な部分であって,心臓,動・静脈系は適正な血流を毛細血管に供給するための補助的器官といっても過言ではない.
 高血圧症との関連において,この微小循環領域の血行動態や調節様式の変化について,興味ある研究が現在進められている.本稿では,この方面の研究の最近のトピックスとして,(1)高血圧症の発症と抵抗血管と呼ばれる細動脈の機能・形態の変化,ならびに(2)高血圧症モデル動物にみられる毛細血管分布密度の減少問題を取り上げ,解説したい.

高血圧症における静脈血管の異常

著者: 山本仁

ページ範囲:P.1420 - P.1421

静脈系の特徴
 静脈系は総循環血液量の約3/4もの血液を含有するため容量血管(capacitance vessels)と呼ばれる.その血液の大部分は小静脈や細静脈(venule)内に存在する.静脈血管は動脈血管に比べて壁がきわめて薄く,平滑筋や弾性線維も非常に少ない.また低圧系と称されるように内圧が低く,そのため血管外圧の影響をもろに受ける.動脈系と同様に静脈系の血管平滑筋にも交感神経が疎ではあるが分布していて,平滑筋緊張は神経体液性に調節されている.静脈系の抵抗はきわめて小さい.毛細血管直後の静脈抵抗は毛細血管の濾過圧の調節に重要な役割を果たしている.さらに静脈系は動脈系に比べて非常に大きなコンプライアンス(compliance,△V/△P)を有している1)

鼎談

高血圧治療におけるCa拮抗薬

著者: 海老原昭夫 ,   石井當男 ,   竹下彰

ページ範囲:P.1422 - P.1430

 竹下(司会) Ca拮抗薬ができてからもう15年になりますが,日本では高血圧,とくに重症の高血圧などに対して非常に早くから使われております.つまり欧米に比べて高血圧症にCa拮抗薬を用いた歴史が長く,伝統があるとも言えるわけです.最近は欧米でもさかんに使われるようになってきており,また一方ではCa拮抗薬の使い方,作用機序,適応などについても明らかにされつつあります.

カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方

シェーグレン症候群Sjögren syndromeにみられる皮膚症状

著者: 石川英一 ,   山蔭明生

ページ範囲:P.1436 - P.1437

概念
 シェーグレン症候群(以下SjSと略)は口腔粘膜,眼結膜の乾燥を臨床症状とし,口唇粘膜唾液腺腺体領域に稠密な単核球浸潤を認める(図1).本症患者では種々の皮膚症状が認められている.しかし,SjS患者の多くが多かれ少なかれ全身性エリテマトーデス,強皮症,リウマチ様関節炎などの症状を合併することが少なくないので,これら皮膚症状がSjSに特異的なものか,合併した膠原病によるものかが今後の課題である.それはそれとして,SjSによくみられる皮膚症状として次のようなものがある.

グラフ 複合心エコー図法

先天性心疾患(6)—三心房心

著者: 伊東紘一 ,   鈴木修 ,   谷野定之

ページ範囲:P.1446 - P.1449

症例14 6歳 女児
 在胎35週で自然分娩.
 生下時体重2,800g.出生直後より呼吸があらく,啼泣も弱い.生後5カ月時に啼泣に際し,チアノーゼが明らかに認められるようになり,VSDの診断を受けて強心,利尿剤の投与を受けていた.身長110cm,体重16kg.
 心音は整,Ⅱ音単一,亢進している.心雑音は収縮期雑音(3〜4/6)があり,harsh,holosystolicでMax point 3〜4LSB.心尖部で拡張期にランブルを聴取した.肝は右季肋下に融知した.

胸部X線診断の基礎

撮り方と読み方(20)

著者: 新野稔

ページ範囲:P.1450 - P.1457

症例の解説
 症例1:rB2に発生した扁平上皮癌,二次変化像として右上葉無気肺像(図1〜3).
 症例2:気管支結核によう無気肺(図4〜7).

画像からみた鑑別診断(鼎談)

消化管疾患(2)—直腸癌

著者: 平井勝也 ,   水沼仁孝 ,   川上憲司

ページ範囲:P.1458 - P.1470

症例
 患者 48歳,男性.
 主訴 便秘,下血.

講座 図解病態のしくみ 腎臓病・8

間質性腎炎

著者: 加藤哲夫 ,   黒川清

ページ範囲:P.1483 - P.1487

 間質性腎炎(Interstitial nephritis)は,尿細管-間質性腎炎(Tubulointerstitial nephritis)とも呼ばれるように,尿細管,間質などの腎組織の炎症によって引き起こされる病態である.したがって表1に示すように,糸球体腎炎とは,血液,尿所見,臨床症状にさまざまな相異がある.糸球体腎炎では糸球体障害による蛋白尿,血尿が主に見られるのに対し,間質性腎炎では各種の尿細管機能障害が主体である.
 症例によって障害される部位が異なるので,臨床的に見ても多彩な症状を示すことが多い.逆にその症状,検査所見から,障害部位を推定できることもある.

Oncology・20

消化器系統の悪性腫瘍

著者: 北原光夫

ページ範囲:P.1489 - P.1493

 消化器系統の悪性腫瘍の大部分は腺癌であり,治療は外科的切除が主体となる.放射線の反応は低く,根治的治療は不可能である.したがって,放射線は一時的な治療(palliation therapy)に用いられる.たとえば,骨転移による痛みの軽減に使われる.また,腺癌の化学療法剤に対する反応は著しく悪い.しかし,種々のプロトコールによる治療方法が考えられつつあり,併用療法にて1剤よりも効果が得られる報告もある.本稿では,胃癌,大陽癌,膵癌などの治療の問題点をほり下げてみたい.

臨床ウイルス学・2

韓国型出血熱—腎症候性出血熱

著者: 柴崎浩一 ,   市田文弘

ページ範囲:P.1495 - P.1500

 発熱,高度の蛋白尿,腎障害,出血性素因などを主徴とする出血熱は古くからユーラシア大陸に風土病的に存在し,それぞれの発生地域によりEpidemic hemorrhagic nephrosonephritis(ソ連),Nephropathia epidemica(スカンジナビア),Epidemic hemorrhagic fever(日本,中国)などとして報告されてきた.本症は1951年韓国動乱時における国連軍兵士の間での大流行以来,世界的に注目をあびるようになり,韓国型出血熱(Koreanhemorrhagic fever, KHF)と呼ばれ,とくに韓国において精力的に研究がすすめられている1).本邦においても1960年から1970年にかけて大阪地区で約120名の患者発生が報告された2).しかし,1971年以降の発生例はなく,その存在すら忘れ去られようとしていた矢先,東北大学,新潟大学3)を初めとする医科系大学において,実験動物のラットを使用している研究者の間に再び本症の発生がみられ,医学研究の面にも大きな支障をきたしたことは記憶に新しく,ましてその発症様式がこれまでに報告されてきた農山村型や都市型とは異なり,実験動物のラットを介した実験室型(研究室型)であったことは社会的にも大きな反響を呼び起こした.

ベッドサイド 臨床医のための臨床薬理学マニュアル

シメチジン

著者: 辻本豪三 ,   越前宏俊 ,   石崎高志

ページ範囲:P.1472 - P.1477

 今回でこのシリーズも終了することとなった.まだまだ取り上げなければならない薬物は多いが,筆者らはシメチジンCimetidine(商品名:タガメット)を選んだ.その目的とするところは,この薬物自身は後述するように,安全域が広く,比較的副作用発現も少なく,それ故に,一般に頻回に処方されやすく(米国では第7番目に多く処方されている薬物である),他剤と併用される可能性がきわめて高く,それ故薬物相互反応を生ずる機会の多い薬物であるからであり,事実,各種薬物との薬物相互作用が臨床上問題とされている.
 薬物相互作用の発現するメカニズムは,大きく分けて,(1)調剤学上の配合不能(pharmaceutical incompatibility) (2)薬物動態相で生ずる薬物相互作用(pharmacokinetic drug interaction) (3)薬力学相で生ずる薬物相互作用(pharmacodynamic drug interaction)の3つに分類することができる(詳しくは文献1参照).

演習

目でみるトレーニング(5題)

ページ範囲:P.1439 - P.1445

—内科専門医による—実践診療EXERCISE

呼吸困難/高齢者の頭重感

著者: 相馬一亥

ページ範囲:P.1479 - P.1482

 58歳,男性.農業.15年前に感冒様症状出現とともに安静時に喘鳴を伴う呼吸困難出現.近医に入院し,胸部X線などより肺気腫と診断された.約1ヵ月の入院で完全軽快し,呼吸困難は消失.以後,感冒様症状は年数回出現したが,そのたびに喘鳴が出現していた.2年ほど前より臥位になると呼吸がなんとなく苦しく,痰が出しにくくなった.側臥位,坐位では痰が無理なく出せた.そして受診2日前に痰に血が混じているのに気付き,本院を受診した.これまでに労作性呼吸困難,胸痛,関節痛,体重減少などはなかった.タバコ歴はなし.
 診察:身長170cm,体重65 kg,体格・栄養は良.体温36.5℃.太鼓バチ状指あり.黄疸,貧血なく,表在リンパ節触知せず.吸気時に陥凹呼吸あり.呼気延長明らかでない.胸郭は左右対称で,動きは良好.全肺野で吸気・呼気性喘鳴聴取するが,気管上部で強い.心音は正,腹部,四肢には異常なく,神経学的にも異常は認められない.

海外留学 海外留学ガイダンス【新連載】

留学方法と留学先

著者: 大石実

ページ範囲:P.1506 - P.1509

臨床研修を目的とする留学
 ニューヨーク州立大学での3年間のレジデント研修およびアイオワ大学での1年間のフェロー研修を修了し,私は昨年帰国した.アメリカ人のレジデントと同じ研修を受け同じ給料をもらったが,アメリカの激烈な競争社会で,言葉や習慣の違いというハンディキャップをしょっての切磋琢磨には,苦しいことや辛いことも多かった.しかし,全体的にみると有益なことのほうがはるかに多く,苦労をしてもそれだけの価値は十分にあると思う.それゆえ,将来留学したいと思っている人のために,参考になりそうなことを述べてみたい.
 臨床研修できる国は世界広しといえども,米国,カナダ,イギリス,アイルランド,ニュージーランド,南アフリカ,スイス,デンマーク,フィンランドぐらいしかなく,スイス,デンマーク,フィンランドは英語を母国語としていない.日本の医師免許証は他の国では通用しないので,外国で臨床研修するには留学先の国が定めた条件を満たす必要がある.米国,カナダ,イギリスは外国人医師が臨床研修をする場合,下記の試験に合格することを条件にしている.

一冊の本【新連載】

内科学断章—柿沼昊作稿,医学通信社刊,昭和28年6月20日発行

著者: 阿部正和

ページ範囲:P.1505 - P.1505

 19世紀のイギリスの桂冠詩人テニスンの詩の中に,次の一節がある.
 「あなたは,あなたがかつて会った人の一部である.」
 人は孤独では生きられない.人との出会い,本との出会いによって生きる道が決定される.このテニスンの詩の中の「人」という文字を「本」におきかえても立派に通用するのである.

診療基本手技 知っておきたい他科領域の基本手技

膀胱穿刺と膀胱瘻造設

著者: 永田幹男 ,   西崎統

ページ範囲:P.1502 - P.1503

 尿閉の患者が来院したとき,一般的には経尿道的に導尿を行う.この手技については以前に本欄で取り上げたので,今回はどうしてもカテーテルが経尿道的に入らないときの処置として,膀胱穿刺と膀胱瘻造設について解説する.

新薬情報

生合成ヒト・インスリン—Hurpan Insulin(recombinant DNA)

著者: 水島裕

ページ範囲:P.1510 - P.1511

 概略 今日まで広く用いられているインスリン製剤は,ウシおよびブタの膵から抽出・精製されたインスリン製剤である.これらの動物インスリンはヒト・インスリンとアミノ酸組成が一部異なることから,純化してもその抗原性に問題がある.またインスリンの需要が世界的に増していることから,インスリンの原料としてのウシ・ブタの膵が将来不足するのではないかとの危惧もある.
 1978年City of Hope National Medical Cen-terの研究者達は遺伝子組み換え法によるヒト・インスリンを生合成することに成功した.すなわち,ヒト・インスリンのA鎖およびB鎖を作りだすDNAを化学的に合成し,それぞれを別々にEscherichin coli K 12に挿入してヒト・インスリンのA鎖およびB鎖を産生させ,DEAEセルロースクロマト,高速液体クロマトで精製し,両者を化学的にdisulfide bridgeで結合させてヒト・インスリンを得る生産技術を開発した.1979年,EliLilly社はヒト・インスリン〔HI(rDNA)〕の工業生産を開始した.

感染症メモ

広範囲経口抗菌剤Norfloxacin(Baccidal®

著者: 袴田啓子

ページ範囲:P.1512 - P.1513

 Norfloxacin(NFLX)はキノリンカルボン酸の誘導体で,in vitro activityが優れている(90%MIC≦0.5μg/ml).構造式は図に示すとおりで,キノリンカルボン酸の6位にフッ素,7位にピペラジンが位置し,細菌のDNA複製を阻害することにより,殺菌的に作用する.従来のピリドンカルボン酸系薬剤に比べ,グラム陽性菌まで抗菌スペクトラムが拡大され,他剤耐性菌に対しても抗菌力を示す.ただし嫌気性菌に対しては有効でない.これら以外の特色としては,natural mutationrateが低いこと,ナリジクス酸との交叉耐性が認められないことなどがあげられる.
 消化管からの吸収は優れており,NFLX 400mgを1回経口投与した後の平均血中濃度は1.58μg/mlであり,平均血中半減期は3.5〜4時間である.健康人では尿中濃度は血中濃度の約100倍といわれ,24時間以内に1回経口投与量の30%が尿中より回収される.また,本剤の70%以上がほとんど未変化体のまま尿中に排泄される.腎不全時には投与量,投与間隔の調整が必要である.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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