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文献概要
今月の主題 高血圧症—今日の治療 治療
非薬物治療の実際—食事療法
著者: 藤田敏郎1
所属機関: 1筑波大学臨床医学系・内科
ページ範囲:P.1360 - P.1362
文献購入ページに移動 今日,薬物療法が高血圧症治療の主役を占めていることは事実であるが,古くから行われている食事療法は現在でも軽視することはできない.
近年,降圧薬の開発の進歩はめざましく,従来血圧コントロールが困難であった悪性高血圧症などの重症高血圧の治療が比較的容易にできるようになったことは確かである.したがって,現在では薬物療法のみで高血圧症が治癒しうるとの印象もなくはない.しかし,本態性高血圧症の原因が明らかでない現在では,薬物による降圧療法も対症療法の城を出ていない.これに対して,食事性因子は本態性高血圧症の原因因子の中で重要な要因であることが,多くの研究から明らかにされてきた.また最近,全高血圧症の70%を占めると言われる軽症高血圧症に対する薬物療法の是非が論議されている.それは,高血圧の治療が長期にわたって行う必要があり,薬物療法には常に作用とともに副作用がつきまとうからである.以上の理由から,食事療法や運動療法などの非薬物療法の重要性が再認識されるようになった.
近年,降圧薬の開発の進歩はめざましく,従来血圧コントロールが困難であった悪性高血圧症などの重症高血圧の治療が比較的容易にできるようになったことは確かである.したがって,現在では薬物療法のみで高血圧症が治癒しうるとの印象もなくはない.しかし,本態性高血圧症の原因が明らかでない現在では,薬物による降圧療法も対症療法の城を出ていない.これに対して,食事性因子は本態性高血圧症の原因因子の中で重要な要因であることが,多くの研究から明らかにされてきた.また最近,全高血圧症の70%を占めると言われる軽症高血圧症に対する薬物療法の是非が論議されている.それは,高血圧の治療が長期にわたって行う必要があり,薬物療法には常に作用とともに副作用がつきまとうからである.以上の理由から,食事療法や運動療法などの非薬物療法の重要性が再認識されるようになった.
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