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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻8号

1985年08月発行

文献概要

今月の主題 高血圧症—今日の治療 高血圧研究のトピックス

心房性ナトリウム利尿ポリペプチド

著者: 石井當男1

所属機関: 1東京大学医学部・第2内科

ページ範囲:P.1406 - P.1407

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 心房筋細胞には心室筋細胞と異なり,分泌顆粒とみなされる球形顆粒が豊富に存在することは約20年前に指摘されていたが,その生理的役割は明らかではなかった.1976年,フランスのMarieらはラット心房顆粒は水・食塩制限で増加し,食塩とDOCA投与で減少することを初めて報告した.次いでカナダのde Boldも同様な所見を観察し,心房組織の抽出液は強力なナトリウム(Na)利尿作用と降圧作用を有することを示した.以来この数年間に,心房組織のNa利尿活性についての研究は飛躍的に発展し,Na利尿活性の本態はポリペプチドであることが明らかにされ,ホルモンとして循環調節に重要な役割を演じている可能性が指摘されるに至った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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