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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻8号

1985年08月発行

文献概要

今月の主題 高血圧症—今日の治療 高血圧研究のトピックス

微小循環

著者: 大橋俊夫1

所属機関: 1信州大学医学部・第1生理学

ページ範囲:P.1416 - P.1418

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 細動脈の末梢から毛細血管に分かれ,再び集まって細静脈の末梢に至るまでの領域の循環を微小循環といい,その領域の血管系を総称して交換血管と呼ぶ.すなわち,この領域では血液と血管周囲との組織とが薄い内皮細胞のみを介して接触し,血管内外の物質の交換を行う.したがって,この毛細血管領域こそ循環系において最も本質的な部分であって,心臓,動・静脈系は適正な血流を毛細血管に供給するための補助的器官といっても過言ではない.
 高血圧症との関連において,この微小循環領域の血行動態や調節様式の変化について,興味ある研究が現在進められている.本稿では,この方面の研究の最近のトピックスとして,(1)高血圧症の発症と抵抗血管と呼ばれる細動脈の機能・形態の変化,ならびに(2)高血圧症モデル動物にみられる毛細血管分布密度の減少問題を取り上げ,解説したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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