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文献詳細

雑誌文献

medicina22巻9号

1985年09月発行

文献概要

今月の主題 白血病—最新の知見と治療の進歩 化学療法

新しい治療法—シタラビン少量療法

著者: 澤田博義1 岡崎俊朗1 望月敏弘1 石倉浩人1 和泉洋一郎1 田嶌政郎1 内野治人1

所属機関: 1京都大学医学部・第1内科

ページ範囲:P.1590 - P.1592

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 急性白血病の寛解導入療法はtotal cell killの理念に基づき,患者体内から異常細胞クローンに属するすべての細胞を除去するため,強力な多剤併用療法や骨髄移植を行うのが現今の一般的療法である.上記の方法で定型的白血病では高い寛解率が得られる.しかし,近年老齢人口の増加と診断技術の進歩につれ,高齢者の白血病—その多くが非定型である特徴を有する—やFAB分類でmyelodysplastic syndrome(MDS)と分類される疾患が増加して来ており,このような患者の治療は副作用の点で強力な化学療法や骨髄移植は適応となり難く,他の理念による治療法の開発が望まれてきた.最近Ara-Cの少量投与がこのような非定型性白血病やMDSの一つであるRAEBに有効であることが報告されるようになり注目されている1,2,3).本稿では自験例をもとに筆者らの解析結果を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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