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文献概要
今月の主題 感染症の動向と抗生物質 細菌感染のトピックス
メチシリン耐性ブドウ球菌感染症
著者: 小田切繁樹1
所属機関: 1神奈川県立長浜病院・呼吸器科
ページ範囲:P.1694 - P.1697
文献購入ページに移動 細菌感染症に対する化学療法,すなわち原因菌と化学療法剤の戦いは,まさに果てしなき対決といえよう.
強毒菌である黄色ブドウ球菌について,これをみると,1940年代に入りPC-Gの実用化によりブ菌感染症は制圧されたが,その数年後のペニシリナーゼ(PCase)産生株の増加で,TC,CP,マクロライドがこれにとって代わった.しかし,1950年代にはこれらに対し耐性の多剤耐性ブ菌が猛威をふるい,1960年に入ってPCaseにきわめて安定の狭域半合成PCが,さらに1970年代にかけセフェム第1世代が開発され,ブ菌感染症の治療は容易となり,化学療法の中心は対グラム陰性桿菌へと移っていった.
強毒菌である黄色ブドウ球菌について,これをみると,1940年代に入りPC-Gの実用化によりブ菌感染症は制圧されたが,その数年後のペニシリナーゼ(PCase)産生株の増加で,TC,CP,マクロライドがこれにとって代わった.しかし,1950年代にはこれらに対し耐性の多剤耐性ブ菌が猛威をふるい,1960年に入ってPCaseにきわめて安定の狭域半合成PCが,さらに1970年代にかけセフェム第1世代が開発され,ブ菌感染症の治療は容易となり,化学療法の中心は対グラム陰性桿菌へと移っていった.
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