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文献詳細

雑誌文献

medicina23巻11号

1986年11月発行

文献概要

演習 —内科専門医による—実践診療EXERCISE

労作時呼吸困難/嘔吐,意識障害

著者: 土居義典1 米沢嘉啓1

所属機関: 1高知医科大学・老年病科・循環器科

ページ範囲:P.1959 - P.1962

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 60歳,女性.主婦.既往歴に特記すべきものはない.5年程前より労作時に息苦しさを自覚するようになり,近医の投薬にて改善していたが,重労働は不能であった.入院4週間前よりは安静時にも胸苦しさを感じるようになり,夜間起坐呼吸もみられたため近医に入院.ジギタリス剤,利尿剤の投与をうけ,安静時の症状は消失したが,労作時の息苦しさは続くため,当科に紹介入院となった.なお経過中,胸痛は認めていない.
 入院時現症:身長154cm,体重44kg,血圧132/50mmHg,脈拍66/分,ときに不整,体温36.3℃.貧血・黄疸なく,頸静脈の軽度怒張を認める.聴診上,心尖部から胸骨左縁第4肋間にかけてIII音およびIII/IV度の全収縮期雑音を聴取する.肺野にラ音なく,肝脾腫,下腿浮腫を認めない,神経学的にも異常を認めない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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