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今月の主題 血流障害と血栓・塞栓症 治療各論—How to manage
バージャー病
著者: 塩野谷恵彦1
所属機関: 1名古屋大学医学部第1外科
ページ範囲:P.2066 - P.2067
文献購入ページに移動 バージャー病の治療は禁煙に始まり禁煙に終わる.患者が禁煙しない限りどんな治療法も無効であり,喫煙すれば必ず再発する.患者が禁煙を守ればバージャー病は難病ではないが,依然として難病の座に留まっているのは,禁煙のすすめが空念仏に終わっていることを物語っている.虚血性潰瘍のため鎮痛剤を乱用している患者も,喫煙をやめればいたみは軽減し潰瘍は治療傾向を示してくるが,禁煙の効果を患者自身が悟るまでの数日から数週に及ぶ期間が勝負どころである.Eastcottのいうbridging treament1)はこの期間におけるいわば緊急処置で,硬膜外ブロック,高気圧酸素,プロスタグランディンなどが用いられるが,この時期をうまく乗りきれば,それ以後はバージャー病のもつ自然的治療能力を損じないようにすることが大切である.
バージャー病は手足の指動脈,中手・中足動脈などの肢端の小動脈に初発し,短期間のうちに前腕・下腿動脈にまで動脈閉塞が進展して初めて明らかな虚血徴候が現れるようで,冷感,知覚異常,間歇性跛行,安静時痛,壊死・潰瘍などのうち治療の主な対象になるのは,運動時の筋虚血による間歇性跛行と安静時の皮膚・軟部組織の虚血による壊死性病変である.
バージャー病は手足の指動脈,中手・中足動脈などの肢端の小動脈に初発し,短期間のうちに前腕・下腿動脈にまで動脈閉塞が進展して初めて明らかな虚血徴候が現れるようで,冷感,知覚異常,間歇性跛行,安静時痛,壊死・潰瘍などのうち治療の主な対象になるのは,運動時の筋虚血による間歇性跛行と安静時の皮膚・軟部組織の虚血による壊死性病変である.
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