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カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方
白血病の皮膚症状
著者: 石川英一1 大西一徳1
所属機関: 1群馬大学医学部・皮膚科
ページ範囲:P.2098 - P.2099
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白血病の皮膚症状は,一般に全身症状(発熱,貧血,出血傾向,リンパ節腫脹,肝・脾腫など)に伴って出現し,既に紹介医により白血病が疑われていることが多いが,なかには,特に先天性白血病では,皮疹が他の症状に先行し,生検皮膚の組織検査で初めて白血病と判明することがある(図1).腫瘍細胞が皮膚へ浸潤する結果,特異疹が生ずる場合と,白血病に伴う貧血,血小板減少,二次感染あるいは反応性変化としていわゆる非特異疹が生ずる場合とがある.白血病の診断は末梢血,骨髄所見によってなされるが,特異疹の場合には,生検皮膚の組織学的,免疫組織学的,および電顕学的検索で白血病の種類をある程度判定することが出来る.他方,非特異疹では出血,および種々の炎症性細胞が主体を占め,白血病の非特異疹の診断は初めのうちは必ずしも容易でないが,経験を重ねると臨床的に皮疹が見なれたものに比し奇妙な形をしていることが多く(非定型疹),組織学的には少数の腫瘍細胞が混在していることがあり,非特異疹の診断が可能になる.
白血病の皮膚症状は,一般に全身症状(発熱,貧血,出血傾向,リンパ節腫脹,肝・脾腫など)に伴って出現し,既に紹介医により白血病が疑われていることが多いが,なかには,特に先天性白血病では,皮疹が他の症状に先行し,生検皮膚の組織検査で初めて白血病と判明することがある(図1).腫瘍細胞が皮膚へ浸潤する結果,特異疹が生ずる場合と,白血病に伴う貧血,血小板減少,二次感染あるいは反応性変化としていわゆる非特異疹が生ずる場合とがある.白血病の診断は末梢血,骨髄所見によってなされるが,特異疹の場合には,生検皮膚の組織学的,免疫組織学的,および電顕学的検索で白血病の種類をある程度判定することが出来る.他方,非特異疹では出血,および種々の炎症性細胞が主体を占め,白血病の非特異疹の診断は初めのうちは必ずしも容易でないが,経験を重ねると臨床的に皮疹が見なれたものに比し奇妙な形をしていることが多く(非定型疹),組織学的には少数の腫瘍細胞が混在していることがあり,非特異疹の診断が可能になる.
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