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臨時増刊特集 図解 診療基本手技 Ⅰ 病歴のとり方
3.病歴のとり方の具体例—発熱と咳
著者: 北原光夫1
所属機関: 1東京都済生会中央病院・内科
ページ範囲:P.2196 - P.2197
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咳が主訴である時,咳の持続期間・喀痰の排出を伴っているかどうかを聞く必要がある.持続期間から急性であるのか慢性であるのかの判断ができる.急性である場合,発熱を伴っているのが重要な要点となる.つまり,感染症の存在の目安となる.慢性咳嗽には単なるたばこの咳嗽から閉塞性肺疾患・慢性誤飲・肺腫瘍といったものがあげられる.さらに咳嗽は喉頭性咳嗽と気管支性咳嗽に分けられ,喉頭性のものはせきばらい様として表現される.気管支性のものは喉頭より下部の病変によって引き起こされるものである.したがって,もっと深いところからの咳嗽である.何らかの気管支性疾患あるいは肺病変を伴っているのが常である(図).
さらに喀痰が出るという訴えがあれば,のどからの分泌物なのか,気管支・肺からの分泌物であるのかをヒストリーから確認する必要がある.喀痰の性状を具体的にするには,一日の喀痰排出量・喀痰の色・喀痰の固さ・喀痰のにおい・血液の混入などを聞かなければならない.
咳が主訴である時,咳の持続期間・喀痰の排出を伴っているかどうかを聞く必要がある.持続期間から急性であるのか慢性であるのかの判断ができる.急性である場合,発熱を伴っているのが重要な要点となる.つまり,感染症の存在の目安となる.慢性咳嗽には単なるたばこの咳嗽から閉塞性肺疾患・慢性誤飲・肺腫瘍といったものがあげられる.さらに咳嗽は喉頭性咳嗽と気管支性咳嗽に分けられ,喉頭性のものはせきばらい様として表現される.気管支性のものは喉頭より下部の病変によって引き起こされるものである.したがって,もっと深いところからの咳嗽である.何らかの気管支性疾患あるいは肺病変を伴っているのが常である(図).
さらに喀痰が出るという訴えがあれば,のどからの分泌物なのか,気管支・肺からの分泌物であるのかをヒストリーから確認する必要がある.喀痰の性状を具体的にするには,一日の喀痰排出量・喀痰の色・喀痰の固さ・喀痰のにおい・血液の混入などを聞かなければならない.
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